飼ってる牛を湖で洗ってあげるとき

by 田中啓介 / Keisuke Tanaka

いつも使っているタクシーの

仲良しの運ちゃん。既婚者。36歳。

人の話をちゃんと聞いてくれる

そして、いろいろなことに気がつく

素晴らしいタクシー運転手であり、いい男です。

今朝、いつものように車中の会話もほどほどに

ひとりで車からの外の景色を眺めていたら

運転している彼がおもむろに質問してきました。

 

「What is the life for you, sir ?」

 

いつもくだらない雑談ばかりしていた彼が、

急にぶつけてきた質問のデカさに思わず笑ってしまいましたが、

でも彼の表情を見て、そして、自分なりに真面目に答えました。

彼は、何のために生きているのかが分からなくなるときがある、と。

そして、私も彼に質問をしてみました。

 

「When do you usually feel happy ?」

 

すると、自分の田舎で飼っている牛を湖で洗ってあげるとき、と

木に登ってココナッツやフルーツを取るとき、がイチバン幸せだ、と。

牛と緑しかない大自然で育った彼が、田舎からチェンナイという大都会に出てきて、

ひとりの女性と結婚して、タクシードライバーとして仕事を始め、

そして、新しい環境に順応しながら生きていく

格差の大きい、そして、成長の著しいインドという国では

仕事のあり方、生活のあり方、家族のあり方、人生のあり方が大きく変わってきている。

 

自分は何がしたいのか、何ができるのか、何をすべきなのか、何のために生きているのか

そんな自分自身が今まで日本で抱いてきた等身大の悩みを、

全く異国の地に住む彼も同じように持っているんだ、ということをリアルに知って

彼のことを今まで以上に、より身近に感じるようになりました。

 

そんな彼は、5年後にはチェンナイで友達と一緒に何かビジネスを始めたいのだとか。

彼と何か一緒にビジネスができたら面白いなぁ♪

 

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