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2013年インド新会社法の概要①「一人会社」と「みなし公開会社」、「非公開会社」

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昨年から注目を浴びていたインド新会社法案ですが、2014年3月末に、同法案の多くが2014年4月1日付で正式に施行されることが発表されました。57年ぶりの大改正となったインド新会社法の概要についてご紹介したいと思います。

第一回は「一人会社」と「みなし公開会社」、「非公開会社」に関する変更点です。

 

(1)一人会社(One Person Company)(新会社法:第122条)

2013年インド新会社法において、株主が1名のみとする「一人会社(One Person Company)」の概念が新設されました。一定の文書には会社名に「One person company」の文言を入れる必要はありますが、一部財務諸表の提出義務の免除や定時株主総会の開催義務の免除など、一般の非公開会社と比較しても法令等遵守義務が軽減されています。

しかしながら、新会社法規則第2章第3条において、「インド国籍及び居住者の自然人」のみが一人会社を設立することができるとの記載があり、残念ながら日本人や日系企業にとっては一人会社を設立することができません。簡便な会社形態でのインド進出の可能性を期待していた日本人や日系企業にとっては期待外れの改正となりました。

 

(2)みなし公開会社(新会社法:第2条71項)

旧会社法において、「非公開会社ではない会社の子会社は、当該子会社が非公開会社であったとしても、本法の趣旨において公開会社とみなされなければならない」旨の規定がありました。つまり、日系企業がインドに子会社を設立する際に、親会社が公開会社である場合には、原則、その子会社は“みなし公開会社”に該当し、非公開会社と比較してより多くの法令順守を求められるというものです(合弁会社の場合は、必ず“みなし公開会社”に該当していました)。ただし、その子会社の株式の100%が外国株主により保有されている限りにおいては、当該子会社はみなし公開会社とはならない、との例外規定を利用することで、日系企業の多くはこれまでその子会社がみなし公開会社とならないような対策を取ってきました。(例えば、日本親会社が99%を、インド国外の関連会社や個人が1%の名義株式を保有)

しかしながら、2013年インド新会社法においては、同様の規定は存在する一方で、旧会社法との比較において“非公開会社ではない会社”にそもそも外国企業が含まれない、との解釈を取り得る規定内容となっています。つまり、例えば日系企業がインド企業との合弁会社を設立する場合、当該合弁会社がインド企業の子会社に該当し、かつ、そのインド企業が公開会社である場合を除いて、当該合弁会社は“みなし公開会社”に該当しないこととなるため、新会社法の下においては、日系企業はみなし公開会社の適用を回避しやすくなったことになります。

(3)非公開会社の要件(新会社法:第2条68項)

旧会社法において規定されていた非公開会社の要件として、以下のような内容を付属定款(Article of Association)に定めていること、という規定がありました。

(1)株主数2名以上50名以下、取締役2名以上

(2)株式譲渡制限あり

(3)株式・社債等の公募禁止

(4)株主・取締役等からの借入(デポジット)禁止

(5)資本金額10万ルピー以上

しかしながら、新会社法の下においては、株主及び取締役の2名以上という下限規定が排除され、かつ、株主数の上限が200名以下までに引上げられました。また、株主・取締役等からの借入(デポジット)についての禁止規定も排除されています。なお、旧会社法の下において、既に法人設立をしている日系企業は、付属定款を修正は必要ありません。

 

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