チェンナイの日本人と日本企業

チェンナイの日本人と日本企業

驚愕!インドの裏金問題とは?

インドの裏金問題をご存知でしょうか?

例えば、民間企業が州政府に対して申請中の承認手続に対して、

役人が「早く承認して欲しければ賄賂をよこせ」

と裏金を要求してくる、といったような話が

インドでは半ば当たり前になっています。

そして、どうやらチェンナイの某日系企業がちょうど今この問題に直面しているようです。

この企業はある工業団地に工場を構えているのですが、

ある日突然、汚染管理委員会(Pollution Control Board)より

本企業のビジネスは環境負荷の高い産業にあたるとして、

工業団地における操業資格を有していないとケチをつけてきたんだとか。

すでに然るべき手続を経て操業していた会社がなぜか突然操業停止の危機に追い込まれる。

挙句に、操業を続けたければ250万ルピーをよこせ、と言ってきたのだからビックリです。

インドでは「お役人から裏金を要求されてしまってはもはや払うしかない」というのが常識になっているようですが、

これを問題視したチェンナイ在住の日本連合軍(仮称)が

タミル・ナドゥ州政府の工業次官に対して直接相談を持ちかけたところ、

この汚染管理委員会の担当官がその後すぐに交代になり、

別の新しい担当官が職に就いたんだそうな。

いやはや、ため息交じりにもこれでようやくこの件は落着したかと思いきや、

今度は新しい担当官が150万ルピーを要求してきたんだそうです。

どう考えても理解に苦しむ話ではありますが、

一筋縄ではいかないインドビジネスの難しさの一例がここにはあります。

 

インドには様々な「手続」がありますが、

インドで生活するほとんどの人が経験する「外国人登録」。

外国人にとってはとにかく悪評高い出入国管理局での手続です。

そのうち個人の手続に対しても裏金を要求してくるんだろうか。。。

もはや笑い話にもならない、インドの裏金問題はどうやら相当に底が深そうです。

裏金

 

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チェンナイの過酷なビジネス影響(電力不足編)

昨日は朝9時から停電がスタート。

そのまま8時間も停電が続くとはつゆ知らず。

どうやら新聞に地域ごとの計画停電情報がちゃんと掲載されていたようです。

私生活においては、

あ、洗濯してる途中だったのに

あ、今からシャワー浴びようと思ったのに

あ、真っ暗で本読まれへんやん

といろいろ面倒なことも起こりますが、

とは言っても “その程度” のことなので

停電とうまく付き合っていくことは大したことではありません。

慣れてしまえばどうってことないと思えるのが人間のすごいところ。

 

ただ、ビジネスの世界ではそうはいかないようです。

多くの製造業者は工場に大型のディーゼル発電機を導入していて、

停電時の電力供給を発電機で頼っているんだそうですが、

その燃料代を考慮すると電気代は通常の2.5~3倍に膨れ上がってしまうんだとか。

さらに、工場の発電機はとにかくデカいので場所は取るし、

突然の停電によって稼働中だった機械が急停止し、

それが機械の故障を引き起こす原因になったり

製造中の製品に不良品を出したり、

生産が止まってしまうので当然生産性が落ちたりと、

様々な悪影響が引き起こしているようです。

 

先日、あるインド企業の社長さんから聞いた話では、

このディーゼル発電機

通常は25~35%ものロス(無効電力)が発生してしまうようですが、

自動力率調整器(APFC:Automatic Power and Frequency Control)という装置を導入することによって

そのロスをある程度は有効電力として利用できるようになり

発電効率を向上させることができるんだとか。

 

また、先日、ある日系企業の社長さんから聞いた話では

このディーゼル発電機の代わりに

無停電電源装置(UPS:Uninterrupted Power Supply)を導入していて

このUPSを活用して停電による負担をうまく軽減しているのだとか。

どういうことかと言うと、

ディーゼル発電機は燃料代によって電力コストが高くつく上に、

停電後に電力が復旧するまでの間にタイムラグがありますが、

UPSはその言葉通り、切れ間なく電力を供給し続けることができる装置なので、

UPSを利用することによって停電時の急な機械停止を事前に防ぎ、

停電後はUPSの供給の助けを借りて

稼働中だった製造工程を区切りの良い段階まで作業を終わらせてしまう

そして、電力が復旧するまで製造を一時的に止めて

ディーゼル発電機による余分なコストや

その他の悪影響をできる限り排除するようにしているんだそうです

 

工場の規模や停電時間の長さにもよるとは思いますが、

チェンナイの電力不足による過酷なビジネス環境を目の当たりにしながら

こうやって企業は様々な工夫をしているのだなーと思いました。

「2013年中に電力不足を解消する」

と発表したタミル・ナードゥ州政府。

果たして本当に実現できるのでしょうか。

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会社法改正案が日系企業に与える影響とは?

2013年8月8日に、

インド会社法改正案が連邦議会上院で可決されました。

現行の会社法は1956年に成立して以来、

すでに60年近くが経過しており、

中には時代遅れな規定も散見されるようになったことから、

随分と前から現行の会社法を廃止して、

新しい会社法を成立させようという動きがありました。

実際に、改正案は発表されておりましたが、

インドのお国柄か、これまでの国会での審議で前に進むことはなく、

発表されてからすでに数年が経過しておりました。

しかし、昨年12月にようやく改正案が連邦議会下院で可決され、

そして今回、ついに上院でも可決されました。

今後は大統領の承認が得られた後、

中央政府がその通知をした日から新会社法が適用されることになります。

 

今回は改正案の中から、

あらためて日系企業がインド進出を検討する上で影響が出ると思われる重要なポイント

(1)一人会社の設立

(2)取締役会の構成員に関する変更

(3)インド会社と外国会社の合併

の3点についてご紹介したいと思います。

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(1)  一人会社の設立

日本の会社法上では、株主が1人のみで会社を設立することが認められていますが、

インドでは今まで最低2人の株主が必要とされていました。

しかし、今回の改正により、

インドでも同様に一人会社(One Person Company)が認められることになります。

つまり、今まではインドに100%子会社を作る場合には、最低株主数の条件を満たすために、

親会社以外にも関連会社や取締役就任予定の個人を

名義株主として設定する等の形式的な対応が求められていましたが、

今後はその必要性が無くなることが予想されます。

また、定時株主総会の開催は不要、取締役の最低人数も1名となる予定です。

 

(2)  取締役会の構成員に関する変更

今回の改正により、非公開会社(Private Company)においても、

インドの居住者である取締役を1名以上選任しなければならない、

とする規定が適用される予定です。

インド人である必要はありませんが、

インドの居住者になるためには、前年に182日以上インドに滞在している必要があり、

今後、インドで新たに会社設立を行う場合、

日本人のみで取締役会を構成するのが現実的に難しくなることが想定されます。

また、改正案が適用後は、既存の非公開会社も同様に、

1年以内に本規定を順守することが求められる可能性があります。

 

(3)  インド会社と外国会社の合併

現在のところ、インド会社による外国会社の吸収合併のみが認められており、

外国会社が合併の承継会社になることは認められていません。

しかし、今回の改正により、中央政府が認める国に限っては、

外国会社によるインド会社の吸収合併が認められることになる予定で、

外国会社が買収および合併スキームを検討する上での

選択肢の自由度が高まることが期待されます。

 

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面接はご家族もいっしょ?インドの家族愛

「インド人スタッフの採用は難しい」

そんな話を日系企業の駐在員から

今まで何度も聞いたことがあります。

チェンナイでは完全に売り手市場になっていて、

なかなかいい人が見つからない上に、

当然の話ですが、スキル・経験のあるインド人求職者ほど

かなりの高待遇を要求してくるのだそうです

ある人材紹介会社の話では、希望年収は平均でも現在の収入の20~30%アップ

たくさんの会社からオファーレターを貰いならが転職活動を続け、

そのオファーレターを利用しながら

より高い待遇のオファーを出してくれる会社を探すのだとか。

なので、ようやくいい人を見つけて採用オファーを出しても、

結局、入社しないケースが多いのだそうです。

また、退職するまでの期間が長い場合も多いようで、

その人の気が変わらないうちに早く入社してもらうために

ある一定のお金を企業が負担をすることによって

退職時期を早めてもらう(買取制度を利用する)企業も多いようです。

 

一方で、興味深いお話も聞いたことがあります。

「インド人との面接当日、ご家族全員がいっしょに現れた」

「採用したインド人の家族が突然オフィスの視察に来た」

「採用が決まって契約までしたのに入社初日に来なかった」

「入社初日に来たのは母親だった」

私が働いている会社でもインドらしい出来事がありました。

ちょうど昨年末のとある月曜日に

一緒に働いていたインド人スタッフから

「2か月後に結婚が決まりました!」と。

「それはおめでとう!!!」ということで

「いつ出会ったの?!」「どんな人なの?!」などと質問すると

金曜日、つまり3日前。

そして、その2日後の水曜日

「仕事を辞めないといけない」と。

「え?なんで?」と聞いてみると

どうやら、婚約者のご家族からのリクエスト。

もっと有名なブランドのある大企業に勤めてほしい、と。

結婚式までに転職しないといけないということで、

その後、早々にに有名な某大企業の内定を勝ち取り

転職していったのでした。

 

日本と比べると、インドは家族とのつながりが本当に強い

自分の人生なんだから、と個人の自由を尊重することも大切

一方で、家族あっての自分なんだから、と自分を犠牲にしてでも家族の意向を尊重することも大切

インドはその後者をより大切だと考える文化のように感じます。

とは言っても、日本も30年前は家族とのつながりがもっと強かったのだろうか

そう考えると、インドも30年後は・・・

いやいや、インド独特の家族愛は今後も変わることはないだろうな

自分の人生と家族の人生。

その両方をうまく大切にできる道を模索していきたいですね。

 

(牛さんが通られますので少しお待ちを・・・)

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インド進出の足掛かりをつかめ!

「インドのデトロイト」とも言われる

タミル・ナードゥ州のチェンナイは

自動車産業を中心としたグローバル企業が集積しています。

現在のチェンナイ進出日系企業数は300社を超え、

4年前と比べると約4倍に増えています。

その数は今後さらに拡大していくことが期待されますが、

工業団地、インフラ、電力等において多くの課題も抱えています。

例えば、基本インフラ(上下水・排水・電力供給等)が整備がされた工業団地の不足

港への接続道路の慢性的な渋滞

電力不足による日々の停電

そして、進出を検討する上で必要な情報の不足

インド進出を検討されている日本企業の中でも

これらの課題が非常に大きな負担としてのしかかっているのは

他でもない日本の中小企業だと思われます。

大手自動車メーカーの方の話によると、

一次下請け、二次下請け、三次下請けまで含むと、

一社の大手自動車メーカーの下に

600~700社もの中小企業がぶら下がっていて

その多くがまだインドには進出してきていないとのこと

現在、チェンナイ日本商工会(JCCIC)では

製造業の世界的なハブ地域として発展させることを

目指しているタミル・ナードゥ州において、

様々な部品、高精度な設備等を現地調達できる環境の整備が重要であるとの理解のもと、

同州政府に対して現状の課題について

改善を求める建議書を提出しようとしているようです。

一方で、日本企業向けに開発が進められている工業団地もあります。

例えば、大手日系商社の「双日」がチェンナイから南西に約50キロのところに工業団地を開発中(双日マザーソン工業団地)

シンガポール系大手ディベロッパー「アセンダス」がみずほ銀行と日揮と共同で

工業団地を含む複合都市をチェンナイから南に約50キロのところに開発中(オメガプロジェクト)

そして、先週発表された下記記事によると

チェンナイから北部50キロほどのところにあるスリーシティ(Sri City)で

日本の中小企業向けにレンタル工場を準備する方向で動いている、とのこと

http://www.thehindubusinessline.com/companies/article3991486.ece

 

 

(チェンナイから南西に約50キロ、オラガダム(ORAGADAM)工業団地にあるルノー日産の工場 ↓)

また、私が毎週インド企業に取材をしていて誇りに感じるのは

日本企業と一緒にビジネスをやりたい

日本企業のインド進出をサポートしたい

と考えている中小企業がインドにはたくさんあるという事実です。

基本インフラが整備された未使用の工業用地を持っているのでぜひ活用してほしい、

同業界における法規制上必要な手続や

インド国内の販路拡大、様々な状況で必要となるコミュニケーションのフォローなど

ビジネス以外の面でも日本企業をサポートできるのでぜひ一緒にビジネスをやりたい、と。

日本の中小企業がインド企業と力を合わせることによって

インド進出の足掛かりをつかむ

そしてお互いのビジネスを拡大していく

そんな架け橋になれる仕事をすることが今の私の目標です。

 

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日・インド社会保障協定の発効による日系企業への影響と実態に迫る

2012年11月に署名がされて以来、多くの日系企業が待ち望んだ日・インド社会保障協定の発効ですが、ついに2016年10月1日から発効されることになりました。日本にとっては日・インド社会保障協定が16か国目の協定となり、対象となる社会保障制度は、日本における「国民年金」および「厚生年金」、そして、インドにおける「被用者年金(EPS:Employees’ Pension Scheme)」および「被用者積立基金(EPF:Employees’ Provident Fund)」等です(※例えば、日本の政府管掌健康保険等については対象外)。先日当地チェンナイでも開催された厚生労働省および日本年金機構によるセミナー内容も踏まえてまとめると、大きなポイントとしては、(1)日印両国における保険料の二重負担の解消、(2)年金受給条件の緩和、(3)申請書類の代理受付、3点に集約することができます。今回は、これらのポイントごとに具体的な内容についてご紹介をしたいと思います。

 

  

「保険料の二重負担が解消!これはデカい!」 

 今回の日・インド社会保障協定の発効による影響が最も大きいのがこの保険料の二重負担の解消です。これまではインドに滞在する多くの日本人駐在員は、インド駐在期間中であっても国民年金等の日本の社会保障制度への加入を継続しながら、インドにおいてもEPSやEPFといった社会保障制度に半ば強制的に加入せざるを得ないケースが多く、両国における保険料の二重払いは日系企業にとって大きな負担となっていました。しかしながら、今回の日・インド社会保障協定が発効する2016年10月1日以降は、派遣期間が5年を超えない駐在員の場合にのみ、日本年金機構から適用証明書(COC:Certificate of Coverage)を取得することによって、例外的にインドの社会保障制度に加入する必要がなくなります(※なお、自営業者は当該協定の対象外)。具体的には、日本側で取得した適用証明書を駐在員がインドまで持参した上で社内に保管しておくことになります(=提出義務はなし)。また、派遣期間を延長して、合計が5年を超えるような場合には、予見できない特段の事情等がある場合にのみ、個別に両国間での協議・合意の上、最大3年間の延長が認められることになっています。なお、協定発効日時点においてすでにインド駐在中の場合には、2016年10月1日から起算して5年以下の駐在期間が見込まれる方が当該協定の対象となります。(※なお、適用証明書は2016年10月1日以降に申請可能で、申請後約2週間程度で発行される予定とのこと。適用証明書のサンプルはこちら:https://www.nenkin.go.jp/service/kaigaikyoju/shaho-kyotei/sinseisho/0826-02.files/7.pdf

 

「積立基金および年金の受給資格要件が緩和!これもデカい!」

 現在、インド駐在期間中の日本人がいて、かつ、インドの社会保障制度(EPSならびにEPF)にすでに加入している日系企業にとっては受給資格要件の緩和も大きな変更点のひとつ。具体的には(1)保険期間の通算、と(2)適用証明書(COC)取得による積立金還付の即時申請、という2つのポイントがあります。

まずは(1)年金の保険期間の通算について見ていきましょう。日本の老齢年金の受給資格要件は保険加入期間25年間。一方で、インドの年金(EPS)の場合には保険加入期間10年間です。これまでは、例えば下記のようなケースでは、日本の保険加入期間が合計で23年(=25年を満たさない)、そして、インドの保険加入期間が3年(=10年を満たさない)となるため、日本でもインドでも年金受給資格を得られませんでした。つまり、これまでのケースはほとんどがインドで支払っている当該EPSに対する年金保険料は単なる掛け捨てのコストとして認識せざるを得ませんでした。しかしながら、今回の日・インド社会保障協定の発効によって、保険期間の通算が認められるため、例えば、下記のケースでは通算後の保険加入期間はトータルで28年となり、日本においてもインドにおいても両国で年金受給資格を得ることができ、それぞれの国おいて年金保険料を支払った期間に応じて、年金が給付されることになります。つまり、下記のケースの場合、日本では23年分の年金給付を、インドでは3年分の年金給付を受けることができることになるわけです。ちなみに、インドにおける老齢年金EPSは58歳以降に受給開始となります。

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次に、(2)適用証明書(COC)取得による積立金還付の即時申請について見てきましょう。これまでは被用者積立基金(EPF)については、駐在員の年齢が58歳に達する時点もしくは会社を引退する時点のいずれか遅い時点までは当該積立基金に対する還付を申請することができませんでした。つまり、これまでは駐在員が日本に帰国する際には、インドの個人口座を、閉鎖せずに積立金の受け取り用口座(=非居住者口座)として維持しておき、かつ、受給資格が得られるまではただひたすら待つ、、、、という状況でした。しかしながら、2016年10月1日以降は、帰任済の駐在員については適用証明書取得後に速やかに、また、現在駐在中の方は帰任等によりインドを離れる際にすぐに還付申請を行うことができるようになります。

なお、積立基金および年金の受給申請には主に、(A)書類上での雇用者証明による還付申請と、(B)UAN(=Universal Account Number)番号ベースの雇用者デジタル署名による還付申請、の2種類の方法があります。(A)の場合には、提出書類であるForm19(積立還付申請)およびForm 10C(年金受給申請)において、“1ルピーの印紙貼付”、および“雇用主による記載内容の証明(署名・押印)”が必要となりますので注意が必要です。一方で、(B)UAN番号ベースの還付申請を実施する場合には、当該機関EPFOのポータルサイトにて被用者の基本情報(KYC:Know Your Customer)を更新し、雇用者の権限保有者にデジタル署名(=DSC)にてオンラインで証明をしてもらった上で、UAN番号による還付申請用のForm19およびForm10Cを提出します(=この場合、雇用者による書面上の証明は必要なし)。受給申請時に添付する必要がある書類としては、下記のようなものが考えられます。(※状況によって必要書類は変わる可能性がありますのでご留意下さい。)

 

■ Form19(積立基金受給申請)

■ Form 10C(年金受給申請)

■ Non-Employment Declaration

■ Form 15G(確定申告にかかる供述書)

■ 赴任時のアポイントメントレター(Appointment Letter)

■ 帰任時のリリービングレター(Relieving Letter)

■ PANカードコピー(自署が必要)

■ Employment Visaのコピー(自署が必要)

■ FRRO登録のコピー(自署が必要)

■ キャンセル済小切手原本(自署が必要)

 

 

「申請書類の代理受付が日本で可能に!ただ、日本から申請できるとは言え、、、?」

 そして、最後のポイントが日本での書類代理受付です。これまではインドの積立基金や年金の受給申請はインドの担当窓口でしか受け付けてもらえませんでしたが、2016年10月1日以降は、日本の年金担当窓口も代理で書類の受付を行ってくれるとのこと。今回の日・インド社会保障協定の発効にともない作成された新しい申請書類フォーマットも用意されているようで、日本語、英語、ヒンディー語の3言語が併記されているので、すでに日本に帰任されている方にとっては書類作成および申請が日本でできるのでとても有り難い話です。がしかし、、、日本年金機構の担当者に話を伺ってみたところ下記の観点からいろいろとまだハードルは高そうです。

■ 日本側は単なる窓口機能で、原則、書類をそのままインドに受け渡すのみ

(※書類の不備等があった場合の対応や、還付までに要する時間が不透明)

■ 日本の口座を受け取り用口座として指定できるはずだが実績がないので不透明

■ 申請書類によって1ルピーの印紙貼付が必要(=インド側で準備する必要あり)

■ 申請書類によってインド側の雇用主による記載内容の証明(署名・押印)が必要

■ 積立基金や年金受給後は、受給額に応じてインドで確定申告をする必要あり

 

そして最後に、、、これまで説明してきましたインドにおけるEPF(積立基金)やEPS(年金)については、言わずもがな“個人”に帰属するものであることが大前提となっています。つまり、受給資格を得るということは、その個人が受給する権利を得ることになり、原則、駐在員の個人口座に入金されます。一方で、多くの日系企業は、駐在員の待遇面における手取保障の観点からインドでの社会保険料については駐在員本人負担分についても会社が代わりに負担をしているケースがほとんどであるため、個人に帰属する還付金について、どのように取り扱うべきか、会社と駐在員個人間で事前に合意をしておく必要があります。また、例えば積立金の還付時には10%のTDS(源泉所得税)が控除され入金されますが、還付額が多い場合には10%の納税では足りないため、別途確定申告および追加納税を実施する必要があるため注意が必要です。

いずれにしても、積立基金や年金の受給は外部の専門家のサポートを得ながら所得税の課税関係についても正しく清算した上で還付申請手続きを進めていくのが望ましいのではないかと思われます。

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インド国内で住みやすい都市チェンナイ☆

人事コンサルティング大手の米マーサー社が

世界230都市を対象に行った調査

「2015年世界生活環境調査-都市ランキング」によると

http://www.imercer.com/content/quality-of-living.aspx

 

インド国内で住みやすい都市ランキングは以下のとおり

 

138位:ハイデラバード(Hyderabad)

145位:プネ(Pune)

146位:バンガロール(Bangalore)

151位:チェンナイ(Chennai)

152位:ムンバイ(Mumbai)

154位:ニューデリー(New Delhi)

160位:コルカタ(Kolkata)

 

2~3年ほど前に同じようなランキングを見たときは

バンガロールがインド国内で一番住みやすい街と言われていたんですが、

いつの間にかハイデラバードとプネが追い越して上位(?)にランクイン

正直、両都市ともにゆっくり市内を見て回ったことがないので分かりませんが、

特にハイデラバードは日系企業の進出が増えているという話も聞くので興味があります。

 

さて、現在私が住んでいる南インド・チェンナイという街は、

まさにこのランキングで言うとインド国内でちょうど真ん中に位置するわけですが、

日本人にとってはもしかしたら最も住みやすい都市ではないかと考えています。

「人」、「気候」、「食事」の面で特にそう思います。

「人」は南国特有ののんびりとした優しい性格の人が多く、宗教色も強くて保守的です。

そして、日本人同士のつながりも強く、仕事よりもプライベートが忙しい人も(笑?)

「気候」はホット、ホッター、ホッテストなどと言われるだけあって

年中あたたかくて海と椰子の木、トロピカルなフルーツで南国ムード

「食事」は他の都市と比べて日本食レストランが多く、

少なくとも私が知る限り今年中にあと4件の日本食レストランが新しくオープン予定です。

また、新鮮なシーフードが豊富にあります。(生食はハードルが高いですが、、、笑)

 

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(上記写真はFacebook Page “My Chennai”より抜粋 )

 

日本人にとって住みやすい街かどうかは、

日系企業の進出先候補を決める上でもとっても重要な要素だと感じます。

住みやすい街には人が集まり、人がイキイキと生活できるからこそ、仕事にも精が出る。

チェンナイがそんな街としてさらに発展していくことを願ってやみません。

 

ちなみに、

世界240都市で住みやすい都市ランキング上位5位は以下の通りで、

数年前からずーっと変わっていません。

 

 1位:ウィーン(Vienna:Austria)

 2位:チューリッヒ(Zurich:Switzerland)

 3位:オークランド(Auckland:New Zealand)

 4位:ミュンヘン(Munich:Germany)

 5位:バンクーバー(Vancouver:Canada)

 

そして、日本国内のランキングは以下の通りです。

 

 44位:東京

 47位:神戸

 48位:横浜

 58位:大阪

 61位:名古屋

 

インドでもうしばらく頑張って、いつかウィーンに住めたらいいな、笑

 

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インド税制を複雑にする州付加価値税の仕組みとは?

インド税制、特に間接税の仕組みは複雑でややこしい

以前のブログでそんな話をご紹介しました。

そのややこしくしている原因のひとつに

「州付加価値税(州VAT:Value Added Tax)」と、

「中央販売税(Central Sales Tax)」があります。

 

「州付加価値税」というのは、州内での物品の販売に対して課税される税目で、

日本で言うところの「消費税」に当たります。

消費税申告納税額の計算方法は

原則、会社がお客様等から代金を受け取ったときに預かった消費税から

会社が仕入れ業者等へ支払った消費税(仕入税額控除)を差し引いた残額を納めます。

 

“インド版消費税” である「州付加価値税」の難しさは、

州ごとにその税率も違えば、

州ごとにその計算ルールも違う点にあります。

そして、同じ州内での仕入税額控除のみが控除の対象になっていて、

他の州で負担した州付加価値税は控除できない仕組みになっているんです。

そして、何よりビジネスに大きな影響を与えているのが

州をまたぐ取引が発生した際に、

「州付加価値税」ではなく、

代わりに「中央販売税」が課税される点です。

つまり、販売、もしくは購入によってある州から他の州に物品が移動する場合には、

「州付加価値税」の代わりに、「中央販売税」が課税され、

もし同じ州内での購入であれば本来は仕入税額控除として

税金申告上控除できていたものが、

州をまたいでしまったせいで控除することができなくなってしまいます。

つまり控除できなくなった税額分がそのまま会社のコストになってしまうんです。

そこで、これを避けるために、

例えば、多くの製造業者はわざわざ各州に在庫拠点を置いていて、

それぞれの在庫拠点までは自分たちで物品の移動を行った上で、

最終的には同じ州内で販売ができるような体制を整えているようです。

また、例えば、別の州であっても販売先が近ければそこから発送するのが当然ですが、

このような体制を取っているがために

どれだけ遠くても同じ州内の拠点から商品を発送しなければならず

わざわざ遠回りをする結果になってしまう場合もあるようです。

これでは配送コストが割高になり、逆に余分なコストを生んでしまいかねません。

 

(28つの州、6つの連邦直轄領、デリー首都圏からなるインド)

 

また、少し話はズレますが、

州をまたぐ単なる移動であっても商用車の場合には州越え手数料(Interstate Toll)を取られます。

例えば、私がチェンナイ(タミル・ナードゥ州)から

バンガロール(カルナータカ州)にタクシーで移動したときに手数料を取られました。

チェンナイから(タミル・ナードゥ州)から

ポンディチェリ(連邦直轄領)にタクシーで移動したときも

そして、私がデリーに出張へ行ったときに

デリー国際空港(デリー首都圏)から

タクシーで約1時間のノイダ(ウッタル・プラデーシュ州)という街に行く途中でも

同様の手数料が取られました。

州をまたぐと何かとややこしく、そして、追加コストまでかかる現在のインド法制度

インド進出拠点を検討する際は、

上記の点もしっかりと考慮した上で検討する必要がありそうです。

 

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「インドは好きな人じゃなきゃ来たらダメ?」 インドでの現地採用を検討している人へ

私はチェンナイで日本企業のインド進出をサポートする仕事をしています。

特に、すでにインドに進出している日本企業からは

会計・税務の専門家としての役割を求められます。

つまり、インド子会社の会計や税務、親会社に対する財務報告などを

インド子会社と親会社の双方のニーズに合うような形でサポートさせていただく、

そして、チェンナイで日々奮闘している駐在員の方が

インドで本業に専念できるような体制を作っていく

これは、本業以外に時間を取られがちなインド子会社と

求めているレベルの財務報告が

子会社からタイムリーに得ることができていない親会社にとって

価値を見出してもらえるサービスだと考えています。

 

一方で、私がチェンナイでご訪問させていただいた日本企業からは、

このような日本人が提供する会計事務所のサービスに対して

残念ながらネガティブなイメージを持っておられる企業が多いことに気づきました。

理由は単純です。

1~2年で担当者がすぐに辞めてしまうのだそうです。

そして十分な引き継ぎがないまま経験のない日本人が後任としてやってくる

経験やノウハウの蓄積がされていないのでいつまでたってもサービスは良くならない

海外に住む日本人が現地で日本企業をサポートしようとしているにもかかわらず、

結果としてその評判が良くない、というのはあまりにも悲しい話です。

 

ただ、その根本的な原因を考えてみると、

このインドに限ってはある意味で当然の話なのかもしれません。

日本企業の駐在員は住宅や危険手当、家族の教育費全額負担、海外買い出し休暇等含めて

相当に手厚い待遇を得ています。

そして通常彼らには2~3年という任期がありますが、

親会社でたっぷりと経験を積んだ後任の候補者が次の出番を待っていて

常に控えがいる場合が多いのでほとんど問題にはなりません。

一方で、インドの中堅・中小の会計事務所で働いている日本人は

現地採用である場合がほとんどで給与水準も低く(=経験も浅く)、

それなりに厳しい生活を強いられています。

そんな状況の中で生活をしていると

「やってられなくなる」人が出てくることも想像に難くありません。

そして、突然仕事を辞めてしまう。

会計事務所はあわてて経験の浅い後任を外部から採用せざるを得なくなるわけです。

10年近くインドに住む現地採用の女性が

「インドは好きな人じゃなきゃ来たらダメ」

っと言っていたのをよく覚えています。

確かにそれも一理あるかもしれませんが、

私はそれ以上に長期的にインドでやっていくだけの覚悟が必要だと思います。

インドが好きなだけでは仕事はうまくいきません。

 

会計事務所に限った話ではありませんが、

法律事務所や保険会社、証券会社等の金融機関も含めて

物を売らないサービス業者にとって

何よりの資源である「Human Resource(人材)」が、

長期的に、かつ、一定以上の品質でサービスを提供し続けることができる体制を整えていくことが

難しくもあり、かつ、事業拡大には大切なことです。

つまり、まずは自分自身が経験やノウハウを蓄積できるように長期的に頑張らなければならない

そして、長期的に頑張っていける環境を自分で作っていかなければならない

もし、職場環境や給与に不満が出てくれば、

自分が抱いている不満に対する正当性をしっかりと評価した上で、

正直にそれを勤務先に伝えていかなければならないし、

いつでも転職もしくは起業して独立できるだけの準備をしておかなければいけない

特に生活環境の厳しいインドでは

この国で働くということの意味を事前に理解しておく必要があります。

月刊誌『COURRiER Japon』の昨年10月号のタイトルは

「行き詰った日本を捨てて、あなたは海外で生きられますか?」

ここにアジア各国で働く日本人が紹介され、

各国の在留邦人のデータが掲載されていましたが

インドはこんな特集にさえ取り上げられていません。

中国:約14万人

タイ:約5万人

シンガポール:約3万人

フィリピン:約2万人

インドネシア:約1万5000人

マレーシア:約1万人

これに対して中国とほぼ同じ人口規模を誇るインドの在留邦人はたったの約6000人です。

ここチェンナイには約700人しかいません。

現地採用でインドに来ることを検討している日本人の方は

この現実を自分自身でしっかりと評価した上でご判断されることをおすすめします。

なーんて言ってますが覚悟さえ決めてインドに来てしまえば大したことはありません。笑

逆に青天井に広がる可能性を目の前に

こんなにワクワクできる場所はインド以外他にはないんではないかと思います。

いつでもお気軽にご相談ください♪

 

(近所の野菜マーケット。この人混みの中にも牛がいます。笑)

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インドのBOPビジネスの醍醐味とその難しさ

世界人口の約70%を占めるとも言われるBOP層

BOPとはBase of the Pyramidの略称ですが

三角形の所得ピラミッドの最下層にいる人々で、

一般的に一人当たりの年間所得が

3,000ドル未満(年収約30万円未満)

の人々のことを指します。

インドは、このBOP市場をターゲットとする

BOPビジネスとしても注目される国ですが、

インドでBOPビジネスを展開している外資企業として最も有名なのは、

家庭用消費財メーカーである英国企業ユニリーバ社でしょう。

日本ではダブやモッズ・ヘアなどの石鹸・シャンプーで有名ですが、

このユリニーバ社は、

インドにおいてビジネスと社会貢献活動を両立させた

という点においてインドのBOPビジネスの成功例として

よくメディア等で取り上げられています。

具体的には、石鹸で手を洗う習慣の無かったインドの農村部において

一回使い切りタイプの低価格な石鹸やシャンプーを販売することによって

彼らの健康を守り、そして、

その販売員として現地女性の雇用を生むことに成功しました。

 

(ひとつ3ルピー(約6円)のシャンプー↓)

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先日、そんなBOPビジネスを

インドで展開している日系企業の駐在員の方に

直接お話を伺う機会がありましたので簡単にご紹介したいと思います。

現在、この企業さんは私が住んでいるチェンナイを州都とする

タミル・ナードゥ州に絞って販路の開拓をしておられ、

同州全土における販売拠点(提携先ディーラー)をひとつひとつ訪問し、

その数を着実に増やしてきています。

その背景として理解しておかないといけないのが、

店舗全体の90%超を占め、

インド全土に約1,400万店舗もあると言われる

小規模店舗“キラナ”の存在です。

 

(近所にある”キラナ”。いっぱいぶら下がっているのが一回使い切りタイプの商品です↓)

(インスタントコーヒー、洗剤、シャンプー、石鹸、虫除けクリーム等、様々です。)

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この“キラナ”は家族が何世代にも渡って顧客であり続けているケースが多く、

コストが安い上に、得意先にはツケ払いや配達サービスまで行っています。

都心ではスーパーやショッピングモール等が増えてきていますが、

依然としてインド全人口の約7割が農村部に住んでおり

まさに地域社会に根を下ろしているこの“キラナ”を攻略しなければ

インドの小売業は成り立たないと言われている所以です。

 

提携先ディーラーはこの“キラナ”へ供給する卸売業者のことを指します。

通常ディーラーの役割として期待されている機能は

「販売」、「配送」、「回収」、「保管」の4つと言われますが、

この企業さんの話によると、

最も重要な「販売」をうまく機能させるのが大変なんだそう

実際にディーラー契約を交わしたとしても、

定期的にディーラーや農村地域まで足を運ばなければ

なかなか「販売」が進まないのだとか。

日々の泥臭い営業活動と同時に、

毎週月曜日は、全従業員が会社のロゴマーク付のTシャツを着て

自らが歩く広告塔として企業のブランド力とその認知度向上に精を出されています。

また、今回インタビューさせていただいた駐在員の方は

今年でインド駐在8年目とのことですが

毎週インド人従業員に対してメルマガを送付し、

企業理念や経営方針、ご自身の考え方、インド事業に対する使命感などを

8年間に渡って伝え続けてきたのだそうです。

最初は誰も着ようとしなかったロゴTシャツも

少しずつインド人従業員の態度に変化が見られるようになり、

今では全員がTシャツを着て一丸となって営業活動を行っているとのこと。

 

「結局のところ、インドという国は2~3年では何もできやしない」

「せっかくインドに来たのだからインド人相手のビジネスがしたい」

といった声はよく聞きますが、

自ら率先して行動し、地道な努力を続ける粘り強さがいかに大切か

そんな小売業ならでのインドBOPビジネスの醍醐味とその難しさを目の当たりにしつつ

それらを体現できる日本人が果たしてどれだけいるだろうか。

日本人よ、たくましく生きよ!

 

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表現者と鑑賞者が互いに作用し合うこと

先週の日曜日はチェンナイ日本人会主催の夏祭り

300人を超える人の前でバンド演奏するという

とても貴重な経験をすることができました。

何度も練習してきたバンドメンバーと

応援してくれた人、盛り上げてくれた人、

みんながひとつになれたようなそんな感覚。。。

やっぱり音楽っていい!

 

少し話は変わりますが、今から10年以上も前

スペインのバルセロナにあるカタルーニャ音楽堂でクラシックを聴いたことがあります。

当時、クラシックの「ク」の字も知らなかった私が、

世界遺産であるカタルーニャ音楽堂でクラシックの生演奏が聴けるのなら、ということで

スペインひとり旅の途中に立ち寄ったんです。

この演奏がとにかく素晴らしかった。

言葉にならず、ただひたすらに聴き入っていました。

心を揺さぶられたような感覚を今でもカラダが覚えています。

「音楽を聴いて感動する」とはこういうことなのか、と

このときはじめてそう思ったのでした。

 

今から5年ほど前

アメリカのシカゴの街を歩いていたときに今までにない感動を覚えたことがあります。

真っ黒い巨大なビルの目の前に、真っ赤な巨大なオブジェ

しばらく立ち尽くしてしまいました。

ミース・ファンデル・ローエ設計の『連邦政府センタービル』と

アレクサンダー・カルダー作のオブジェ『フラミンゴ』

高層ビルに囲まれた空間の中に、自分が吸い込まれていくような感覚

人間のスケール感ではとうてい捉えきれない小宇宙

どうしようもなく、ボーっと眺めていました。

 

芸術とは?

「表現者と鑑賞者が互いに作用し合うことで、

精神的・感覚的な変動を得ようとする活動」(ウィキペディア)

 

音楽を聴くとき

絵画を観るとき

たとえば、オブジェを観るとき

優れた芸術作品と向き合ったときに、何も言葉が出てこないときがあります。

この曲の、この絵画の、このオブジェの、どこがどういいのかがわからない

ただただ、言葉にならず立ち尽くしてしまうことがあります。

でも大学を卒業してから、この感覚がむしろ大切なんじゃないかと思うようになりました。

それまでは「なにこれ?意味わかんないし、、、」と受け入れようとしませんでしたが

でも、意味を知る必要も、理解する必要もない

わからないという状態をそのまま無防備に受け入れる

その作品に身をゆだねてみる

耳をすましてみる

目をつむってみる

よく眺めてみる

遠くから見てみる

近くから見てみる

時間をかけてみる

自分に共鳴してくるものがないかをじっと待つ

優れた芸術作品を前にして言葉が出てこないのは、

それが自分にとって「虚無」なのではなく、

まだ表出していない「感動」なんだと考えるようになりました。

そこには、無防備な人間だけが得ることを許された感動があるのかもしれない

そう考えるようになりました。

 

最後に、脳科学者である茂木健一郎さんの著書『すべては音楽から生まれる』から

好きな一説を紹介します。

 

(以下抜粋)

「人間は、生きていく上で様々な事態に出逢う。

時には困難と向き合わなければならない。

だが、絶対的な座標軸-たとえば「喜びや美の基準」といったものさし-が

自分の中にあれば、日々の難事や苦しみは、ずいぶんとやわらぐものである。

「美しい」「嬉しい」「悲しい」「楽しい」・・・

一瞬一瞬に生身の体で感動することによって

人は、自己の価値基準を生み出し、現実を現実として自分のものにできるのである。

それが「生きる」ということである。

だからこそ、本当の感動を知っている人は、強い。

生きていく上で、迷わない。揺るがない。折れない。くじけない。

音楽はそんな座標軸になり得る。

音楽の最上のものを知っているということは、

他のなにものにも代えがたい強い基盤を自分に与えてくれるのだ。」

 

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あなたが「海外就職」をすべきではない理由

最近、「海外就職」という言葉をよく耳にするようになってきました。

ここインドでも少しずつその動きが広がってきているようです。

ある日系企業ではインドにある全ての事業拠点において

現地採用の日本人を常駐させている、とのこと。

また、別の日系企業でも

今までは日本から駐在員を派遣していたけれど

今後はコストを抑えるために現地採用に切り替えていく、と。

20代の若者が自分の行きたい国にやりがいのある仕事を求めて就職もしくは転職をする。

一方、コスト削減を迫られる海外現地法人の中堅・中小企業はそんな若者を

現地採用の人材として積極的に活用していく、という構図です。

 

例えば、駐在員の場合だと年間およそ1,000万円程度のコストがかかると言われていますが、

インドの現地採用の日本人で平均300万円程度(もちろん個人差はあります。)

コストを3分の1以下に抑えられるわけです。

 

さて、ここで重要になってくるのが、

現地採用の日本人にかかる平均300万円のコストが高いのか安いのか、ということです。

なぜなら、同じ20代のインド人年収が約40万~100万円程度だからです。

つまり、インド人を雇えばコストをさらに3分の1以下に抑えることができます。

日本語を猛勉強して話せるようになったインド人にこの若者は勝てるでしょうか?

 

その判断基準となるのは、

この若者が下記5つの「日本人メリット」をどれだけ生かせる人材かどうか

その総合力の高さに尽きます。

 

(1)、日本語が話せる

(2)、日本のビジネス商習慣を理解し・実践できる。

(3)、日本人とのコミュニケーション(阿吽の呼吸)を理解し、実践できる。

(4)、日本人特有の責任感を理解し、実践できる。

(5)、日本社会における何らかの専門性を持っている。

 

これらの「日本人メリット」を総合的に生かせる人材でなければ、

300万円という現地採用の日本人コストは高いと言わざるを得ない。

極端な話をすると、

社会人経験の無い若者は、

日本のビジネス商習慣を理解していないだろうし、

日本人特有の責任感をビジネスの中で実践できないかもしれない

そして日本社会における何らかの専門性も持っていない。

そうだとすると、日本語が話せるインド人に勝てるわけがないんです。

 

だから、「海外就職」を考えている20代のみなさんは

ご自身が(1)~(5)の日本人メリットを全て武器として備えているかどうか

今一度確認してみましょう。

もし、ひとつでも欠けている武器がある場合には、

現在の環境の中でまずはそれを獲得できるように努力をしましょう。

これから先30年以上にわたる長い仕事人生を考えると

その武器を獲得するために努力をする日本での時間のほうがきっと価値があります。

「海外で働く」というのは、

「日本人として働く」という全く新しいチャレンジであることに他ならないからです。

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なぜ日本人を街で見かけないのか?

 チェンナイは近年、インドの中で特に日本企業の進出が急増している都市です。

2011年10月時点で169拠点だったのが

現在286拠点に増えています(在インド日本国大使館資料より)

 チェンナイに進出している日系企業としては、

日産、味の素、東芝、コマツ、コベルコ、その他自動車部品企業が有名です。

 チェンナイ都市圏の人口は約800万人。

それに対して、在留日本人は約600人。

私はチェンナイの中心街近くに住んでいるのですが、

街を歩いていても全く日本人を見かけません。

電車に乗っても、

地元のレストランに行っても

今まで一度も日本人を見たことがない

(韓国人はある程度見かけます)

そもそも日本人の絶対数が少ないという理由もありますが、

同時に、おそらくほとんどの日本人(駐在員とその家族)が車を所有し、

ドライバーを雇っているからです。

家を出ると目的地まではずっと車。

便利でいいなー羨ましいなーという気持ちも正直ありますが、

でも自分の足で街を歩いてみないと、

きっと等身大のインドを感じることはできないだろうと思うので

できる限り歩くようにしています。

生ごみが腐ったような異臭がいたるところでしているのは正直キツいし、

野犬が多いのもちょっと恐いですが(苦笑)。

ただ、歩いているだけじゃ運動不足になっちゃうので、

やっぱりちゃんと運動できる環境をつくっていかないといけないなーと思う今日このごろです。