インドで5年間生きてみた。

by 田中啓介 / Keisuke Tanaka

インドで5年間生きてみた。

まさかインドで起業するとは思ってもみなかった。

こんなモノ好きな日本人にはいろんな人が質問してくれる。

「インドどうなの?」

「暑いし、汚いし、停電するし、インド人みんなカレー食べてるで。」

「大変じゃない?」

「うん。むっちゃ大変。生活も仕事もぜんぜん予定どおり進まへん。」

ただ、いつも困ってしまうのが

「日本に帰りたくならないの?」

この質問だけはいつも難しい。

「ずーっとインドにいたいわけじゃないし、日本は大好きだし帰りたいんだけど、今はまだ、、、」

んなに大変なら、日本に帰ればいいやん、って自分でも思うときはある。

でも、どうやらそんな簡単な話でもないらしい。

いろんな想いが頭の中でぐちゃぐちゃになって、なかなか言葉にならない。

インドの多様な人の生き様。色鮮やかで雑多な日常。夢も希望も、絶望もある。

“当たり前”や“常識”の前提がまるで違う国では、もはや自分のモノサシには意味がなく

自分のモノサシをゼロから再定義させられているような感覚だ。

日本人として世界でどう生きるか。何をしたいか。何ができるか。何を残せるか。

想いばかりは大きく膨らむが、実現できていることの小ささがモヤモヤともどかしい。

異国で生きるということは、目に見えない日本社会の世間体という名の“ギブス”を外して、

自分らしい生き方を少しずつカタチにする作業のようで、どこか“リハビリ”に似ている。

 

最近、大切な人との別れを経験した。

そして、駐在員とは違って、異国で生きるという自らが勝手に下した決断に、

自分以外の人、ましてや、大切な人を巻き込むなんて甚だ傲慢であることに気づいた。

こんなにシンプルなことに気づけなかった自分が情けないが、後の祭りである。

後悔先に立たず。これからの人生をより良く生きるしかない。これも含めてリハビリである。

自分にはこのリハビリが必要だと思うから、

もう少しだけ異国の地で頑張ってみようと思っている。

 

久しぶりのひとり旅。アジャンター遺跡にて↓

にほんブログ村 海外生活ブログ インド情報へ
にほんブログ村ランキング

4 comments

Related Articles

4 comments

みやひろ 2017年10月11日 - 9:06 AM

写真素晴らしいなぁ。
使いこなしてるね!

僕も、色々あって反省して夢にうなされるけどな(笑)
でも最終はお互いで決めた道やしね。
前向きに生きてこう♪

TANAKA 2017年10月11日 - 10:20 AM

ひろしーありがと!すっかりカメラにハマってる。夢にうなされるのは相当やな、笑。せやなー反省しつつ前向いて歩こう!今度は大阪で飲みに行こう!!!

デリア 2017年12月1日 - 8:28 AM

記事を拝見して、とても感動しました。
私も一年前の今日はインドに行きした。
本当はTakanaさんの記事にとおり、
インドにいった時、しんどかったけれど、とても楽しかったです。人生について、考えも変わりましたね。
しかし 一年後の今、自分の国(日本はではない)に戻って至って、夢と現実はやっぱり違いますね。もしもまたインドにいって、私がどうなりますかってずっと考えています。
今日は偶々Takanaさんの記事を読んで、自分をやりたいことを続けていて、素晴らしいと思います。これからも、頑張ってください💪

すみません、日本人ではないから、日本語はややおかしいです。

TANAKA 2017年12月2日 - 9:40 AM

デリアさん、コメントありがとうございます。そう言ってもらえて嬉しいです。ぜひまたインドに遊びに来てください!

Comments are closed.