インドの高金利をどう見るか

by 田中啓介 / Keisuke Tanaka

インドで銀行口座を開設してみました。

FRROのCertificate(外国人登録証明書)さえあれば手続は超簡単です。

私が開設した銀行では

10,000ルピー(約1万5千円)以上の残高で口座維持手数料はなし(standard account)

50,000ルピー(約7万5千円)以上の残高で専任の担当者がつきます(privilege account)

確か世界的に有名なHSBC(香港上海銀行)の場合だと

10,000HKD(約10万円)以上の残高で口座維持手数料なし(smart vantage account)

200,000HKD(約200万円)以上の残高で初めて専任の担当者がつくので(advance account)

所得水準の違いが明らかに見て取れます。

そこで一番興味を持ったのは

なんといっても定期預金の金利の高さです。

1年で年利約7.0~9.0%

(友達の話ではスリランカではなんと約13.0%~17.5%なんだそう!)

仮に100万円預けると1年後に例えば109万円に

複利計算で2年後には約119万円に

3年後には約130万円になるわけです。

1年間で9万円増えるということは、

1か月あたり7,500円増えるということです。

インドの平均的な給与水準で考えると、

1週間分の給料に相当します。

100万円を定期預金に預けているだけで

インド人の1週間分の給料を何もせずに稼ぐことができます。

インドで生活を続けていく限りにおいては、

これは資金力のある外国人にとっては大きなメリットですが、

同時に、インドの物価水準が確実に上がっていくことは考慮しなければなりません。

また、定期預金をするためには

税務当局が発行するPAN(Permanent Account Number)という

納税やその他手続きに必要となる識別番号を取得する必要も出てきます。

そして、近い将来いずれ日本に帰国をすることを想定する場合はやはり注意が必要

なぜなら、将来インドルピー高が進んでいくと仮定すると、

どれだけインド国内で金利を稼ぐことができても、

日本円に換算するときに元本割れしてしまう可能性は否定できないからです。

 

メリットの裏にはデメリットがあります。

しかし、私たちはリスクを取らなければ相当のリターンを得ることができません。

これが世の常。そして結果的にどうなるかなんて誰にも分からない。

だからいつも”今”をドキドキしながら(リスクを取りながら)

同時に、”今”をワクワクしていたい(夢を持っていたい)

こんな風に考えるとインドの高金利にも

インドという国の可能性を感じずにはいられません

2 comments

Related Articles

2 comments

Erina 2013年7月8日 - 2:56 PM

こんにちは!いつもブログ楽しみに読んでいます。インドでは預金金利はいいですが、預金には税金もかかると聞きましたが、本当ですか?

TANAKA 2013年7月12日 - 12:39 PM

Erinaさん、コメントありがとうございます。預金に税金がかかるというより、預金金利(受取利息)に対して原則課税されます。ただ、日本でも受取利息には課税されますのでインド特有のものではありません。一方で、免除枠等の優遇制度はあるようです。

Comments are closed.