インドのその他ビジネス事情

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M&Aの動向とインド進出日系企業の事例から見る経営のポイント

インドM&A市場の動向

最近、M&Aや合弁をインド進出の選択肢として積極的に検討する日系企業が増えているように感じます。10年以上前に大型M&A案件として注目を浴びた第一三共によるランバクシー社の買収やNTTドコモによるタタテレサービシーズ社への出資などで盛り上がりましたが、両社ともにインド企業側との係争に発展してしまい、事実上の撤退にまで至りました。これを機に「やはりインドは難しい」と、インド進出への意思決定を懸念する日系企業も少なくなかったのではないかと思います。しかしながら、2014年にモディ政権が誕生後、保険セクターを中心とした外資規制緩和やデジタル・インディア政策にもとづく各種手続きの電子化、高額紙幣廃止によるデジタル経済の促進、GST新税制導入、外貨借入(ECB)規制の緩和を含め、投資環境の改善が着々と進んできた中で、「やはり無視できないインド」に再び注目が集まっているように思います。

並ぶときいつもこんな感じ。そんなにひっつかなくても。。。笑

M&Aとインド進出を成功に導くポイント

 日系企業からのM&Aを望むインド企業の背景としては、日本ブランドの獲得や低利の資金調達、先端技術の導入、日系クライアントへの販路拡大など様々です。M&Aが成立するまでのプロセスとしては、パートナー選びや基本合意、対象企業のデューデリジェンス、最終契約という流れになりますが、多大な労力と費用をかけてようやくM&Aが成立したにもかかわらず、M&A成立後の経営統合(PMI:Post Merger Integration)がうまくいっていない日系企業が多いように思います。私の経験上、インド事業を成功に導くためには以下3点が重要なポイントであり、これはM&Aに限らずインドに進出する日系企業すべてに共通して言えるものだと感じます。(※そもそも黒字化できるビジネスモデルであることが前提ですが。)

1.役割分担と権限委譲

M&A成立後の日系企業とインド企業の役割が明確か、また、当地インドに駐在する日本人の役割に無理がないか、そして、現場の経営者に日々の実務をスピーディーに意思決定できる十分な権限移譲がなされているか。もし、日本人駐在員の英語力や経験、知識から、期待されている役割が過剰である場合には、十分な予算をつけて一部の経営管理業務を外部委託する必要があります。M&Aや合弁におけるインド企業パートナーが外部委託によるコスト負担に懸念を示すケースが散見されますが、不用意なコスト削減が経営をブラックボックス化しないよう注意が必要です。

2.現地法人経営者のスキル

インド現地法人を経営する者はビジネスの取引先と交渉し、従業員と対話し、社内外のステークホルダーや専門家などと協調しながら、スピード感をもって経営判断を行っていくことが求められます。つまり、幅広い分野・領域のインド人と対等に会話ができる経営者としてのバランス感覚、チャンスとリスクを的確に感じ取るセンス、人間力、そして、実務で使える圧倒的な英語力が必要になります。イギリスの植民地という歴史を持つインドであり、アメリカ志向の強いインド人にとって、英語ができない人を“下”に見る傾向は強く、これは、タイやベトナムのように日本語が話せる現地人と連携してうまく事業を回していくやり方では通用しないインド独特の厳しさがあります。

3.帰属意識と安心感

最後に、私がもっとも重要だと考えているポイントがこれです。あくまで南インド・チェンナイにおける私自身の会社経営の経験がベースになっていますが、現地法人のインド人従業員がどれだけ会社に「帰属意識」と「安心感」を持っているかが何より重要だと考えています。特に、M&A成立直後はこの2つの要素が欠落してしまっている可能性があり、日系企業としてはPMIの期間は特に細心の注意を払う必要があります。つまり、現地法人の経営者自らが、現場ひとりひとりの従業員(や場合によってはその家族)との丁寧なコミュニケーションを大切にし、顧客への価値創出のための明確なアドバイスと感謝の気持ちを毎日伝え続けること、ミスを積極的に許すこと、経営者の弱さも見せること、定期的に食事を共にすること、こういった日々の小さな言葉や行動の積み重ねが「帰属意識」と「安心感」を社内に醸成します。これが欠落すると、従業員の不正リスクや離職率の悪化、さらには、事業の生産性にまで大きく影響します。

開発が進むムンバイのパレル地区(Parel)
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IT大国インドのエンジニア人材争奪戦の舞台裏

日本における人材不足と海外からの人材獲得動向

日本では出生率低下に伴う高齢化社会、世界でも稀にみる人口減少により人材不足に直面しています。経済産業省が2016年にまとめた資料によると、IT部門では、既に約 17 万人もの人材が不足していると言われており、特にIoTやAI、ブロックチェーン等の先端IT技術の需要拡大に対し、高度なIT人材の供給が追い付いていない現状はみなさんもすでにご承知のことと思います。このような背景から海外のIT人材を雇用する動きは増えていますが、特に中国、韓国、アメリカ、ベトナムからの採用が大多数を占め、また、東南アジア諸国において日本は就労先としての人気が高く、特にベトナム人の日本における就労者数の増加率は他国と比較して顕著です。

 

海外志向のインド人ITエンジニアが目指すキャリア

2018年2月に出版された武鑓行雄氏著『インド・シフト』では、“インドのシリコンバレー”と称されるバンガロールを中心に、インド国内の豊富な高度IT人材や世界のトップグローバル企業の海外戦略が紹介されました。つまり、世界の主要企業のほとんどがインド国内に社内向け開発拠点であるGIC(Global In-House Center)を設置しているものの、日本企業の海外戦略については概してまだそのレベルにありません。メルカリ社が新卒インド人材を30人以上雇用したというニュースには注目が集まりましたが、インド人にとって、日本での就労環境は日本人従業員の意識や英語力、コミュニケーション能力などの点において、まだ日本企業がインド人材を積極的に活用できるだけの準備が整っているとは言えません。ちなみに、インド工科大学(IITs :Indian Institute of Technology)はIITに合格できなかったインド人がアメリカのMITやハーバードに行く、などと評されることもあり、極めて優秀な人材が揃います。また、毎年1万人以上が入学するトップ工科大学が全国に23校あり、優秀なエンジニアが毎年大量に輩出される世界でも稀にみるエンジニア大国となっており、グーグルやアマゾンをはじめとする巨大IT企業も新卒で年収一千万円を優に超える金額を提示して毎年超トップ級のインドIT人材争奪戦を繰り広げることは有名です。

製造業を中心とする“メカ系”のインド人エンジニアは日本への関心が比較的高い傾向にあるものの、インドの高度IT人材については概して欧米、特にシリコンバレーに強い憧れを持っており日本での就労を希望するケースは決して多くありません。日本はIT分野の技術力やマーケットの参入障壁、就労後のキャリアプラン等の点においてアメリカのような魅力が不足していると言われています。言わずもがな一番の理由は言語の壁です。インドでの高等教育は全て英語で行われており、いわゆるエリート層の英語力はネイティブに劣りません。驚くことに英語が第一言語であるインド人も決して少なくないため、英語がほぼ通じないと言ってもよい日本国内でインド人が生活をし仕事のキャリア展望を持つことは極めてハードルが高いことは想像に難くありません。また、日本で就労するうえで日本独特の企業文化(飲み会や残業強制、昔ながらの規律や暗黙ルールを前提とする柔軟性の欠如など)や終身雇用を前提とした不明瞭なキャリアパスは、インド人だけでなく外国人にとって理解しがたい事も一般的な障壁としてよく挙げられています。

日本で働くインド人ITエンジニアの声

一方で、少しずつですが日本でもようやくインド人材への注目が集まりつつあります。つまり、2018年10月にIITハイデラバード校で開催されJETROや経済産業省も主催に名を連ねた日系企業の合同就職説明会や、IIT在校生に的を絞った日系企業へのインターンシップサービス(ウェブスタッフ社による日本語教育プログラム“PIITs”)、ここ数年で日系企業へインドの高度IT人材を紹介するサービス等が目立ち始めています。しかしながら、一部の日本文化やサブカルチャーのファンを除いて、より高い給与を得るための”ツール”として日本語を学び、高水準な給与を得るために日本を就労先として選ぶインド人がほとんどであるように感じられます。このような現状を考慮すると、日系企業にとってはIITのような超トップ級工科大学ではなく、南インドを中心とした中堅クラス校の卒業生をターゲットにする方が日系企業との相性が良いように思われます。地方中堅クラス出身のインド人材であれば、南インド特有の比較的温厚な人柄と合わせて、英語もあまり流暢ではなく国際経験も乏しいからこそ、日本語や日本の商習慣を習得することにあまり抵抗がないこと、そして、日本に行くことで自分が希望する給与水準を獲得できるなど、お互いにWin-Winの関係になりやすいと考えます。上記の理由からインドでは中堅クラス校の卒業生を大量採用して日本語や日本の商習慣について社内研修を実施し、日本からのオフショア開発や日本へのIT技術者派遣を専門に請け負っている企業も存在します。一方で、これからの課題としては、就労先として日本を選んでもらう前にまず日本という国に興味を持ってもらうための活動が必要ではないかと感じています。

日本で働きたいインド人をいかにして増やすか

ここで、非英語圏であるドイツとフランスの取り組みについて紹介したいと思います。日本にも拠点を持つ非営利団体「ゲーテインスティテュート(ドイツ)」、「アリアンスフランセーズ(フランス)」は、ドイツ語やフランス語を教える語学学校としてだけでなく、ハイソなカルチャーセンターとしてもインド国内で認識されています。例えば、ゲーテインスティテュートはインド全土に6か所あり、毎週のように子供向けアートイベント、映画祭、アート展、ジェンダースタディーに関するディスカッション等のイベントが英語で行われています。これらの非営利団体は積極的に留学生の斡旋をしているわけではありませんが、ドイツに留学するインド人学生の人数は2017年のデータで約17,000人(大学以上)に対して、日本では約1,000人(高等専門学校以上)となっており、上述のような取り組みがインド人に対するその国の具体的なイメージや知名度の向上に一役を買っていると思われます。

あるインド人エンジニアの話によると、インドの工科系大学生は日本のアニメやゲームカルチャーなどのサブカルチャーとの親和性が比較的高く、オタク文化のファンも多いようです。工科大学には高速LANが整備されているケースが多いため、誰かがインターネットで拾ってきた英語字幕付きの海賊版アニメ動画をファイル共有ソフト等を使ってダウンロードして収集・共有するのが定番となっている、というエピソードを聞いたことがあります。2018年末には、「ANIME INDIA」という日本のアニメ情報を英語で紹介するサイトがインドでオープンしましたが、主催のArjun Arya氏も工学科出身のアニメファンだそうで、「インドで知名度の低いアニメ文化について教育(!)するため」に始めたと同氏のブログ記事に書いており、近年の日本語学習者の中でもアニメファンの割合は急増しているようです。また、新海誠監督のアニメ映画最新作『天気の子』においては、2019年4月にインドでの公開を求める署名活動が起こり、約5万人のファンが賛同し署名をするにまで至りました。なんとその声が新海誠監督や東宝の海外配給担当、インドの配給会社の耳に届き、ついに2019年10月11日からインド国内で正式に公開されることになっています。徐々に富裕層が増加しているインドにおいて、日本を代表する文化であるアニメが、今後のインド人留学生やエンジニアにとって日本に関心を持ってもらうきっかけとしてのコンテンツになるのは間違いないのではないかと感じます。

インド人にとっての日本の就労環境や生活環境の改善、企業の意識改革、そして、オタク文化やサブカルチャーを通じた日印交流の促進などを含め、日本人個人としても乗り越えるべき課題は多く、そのすべての実現にはまだ時間がかかるかもしれません。しかしながら、日本人と南インド人の極めて高い人間的相性を生かして、世界を舞台に活躍を続けるインド人から私たち日本人が学ぶことを意識すれば、私たちの未来はそう暗くないと信じています。日本とインドが相思相愛の関係になることを祈って。

 

※写真はバンガロール在住永田氏より提供。同氏のブログはこちら

バンガロールで開催された『コスプレウォーク2019』の様子

 

成長するインド中古車市場と輸入規制

インド自動車工業会(SIAM)の発表によると

2013年12月の新車販売台数は前年同月比で約13%減少

13か月連続で前年同月比での減少が続いています。

一方で、インドの中古車市場は成長を続けているようです。

インド大手調査会社RNCOSのレポートによると

中古車の年間販売台数は年率約22%で成長しており、

2014年中には390万台に達すると予測しています。

正確な数値は公表されていませんが、

インドの新車販売台数を超えているとも言われており

その差が今後はさらに広がっていくことが予想されます。

 

元来インドでは、中古車の販売は友人や親戚

個人経営の小規模ディーラー等を通じて販売される個人間の取引が主流だったようですが、

マルチ・スズキの“Maruti True Value”やトヨタ自動車の“Toyota U Trust”

タタ自動車の“Tata Motors Assured”など

大手自動車メーカーが中古車サービス部門を立ち上げ、

インドの中古車市場の拡大を後押ししています。

また、“Car Trade”や“Auto Exchange”のような

オンライン上で売り手と買い手を繋げることを目的に

中古車販売仲介を行うウェブサイトを運営する企業も出てきています。

また、インドの中古車市場が成長している背景として、

自動車を買い替える期間が以前と比べて短くなってきていることもあるようです。

あるメディアによると平均約5年であった個人の自動車保有期間が

中間所得層や富裕層の拡大とともに現在は平均約3年にまで短縮されてきているとのこと

 

さて、中古車市場はインドのみならずアジア諸国を中心に拡大しつつありますが、

日本から中古車を輸出する場合には、各国の輸入規制に大きな影響を受けます。

ジェトロ(日本貿易振興機構)のホームページによると

例えば、タイでは国内産業保護や環境汚染抑制の観点から

一定の条件を満たす輸入許認可の取得が必要だそうです。

中国やベトナムでは左ハンドルの中古車のみ輸入可能ですが、

大規模な商業目的での輸入は現実的に難しそう。

インドネシアではそもそも中古車の輸入が認められておらず輸出不可能なんだそうです。

そして、インドでも下記のような輸入規制を受けます。

  • 輸入後2年間は販売禁止
  • 輸入する中古車は製造後3年以内であること
  • 輸入車は右ハンドルであること
  • 輸入可能台数は最大3台まで(個人の場合は1台のみ)などなど

 

また、原則160%の輸入関税に加えて煩雑な輸入手続をクリアする必要があります。

中古車ビジネスを目的にインド国外から中古車を輸入するのは現実的に難しそうですが、

一方で、インド国内における中古車ビジネスは

今後ますます盛り上がっていくことは間違いなさそうです。

 

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会社法改正案が日系企業に与える影響とは?

2013年8月8日に、

インド会社法改正案が連邦議会上院で可決されました。

現行の会社法は1956年に成立して以来、

すでに60年近くが経過しており、

中には時代遅れな規定も散見されるようになったことから、

随分と前から現行の会社法を廃止して、

新しい会社法を成立させようという動きがありました。

実際に、改正案は発表されておりましたが、

インドのお国柄か、これまでの国会での審議で前に進むことはなく、

発表されてからすでに数年が経過しておりました。

しかし、昨年12月にようやく改正案が連邦議会下院で可決され、

そして今回、ついに上院でも可決されました。

今後は大統領の承認が得られた後、

中央政府がその通知をした日から新会社法が適用されることになります。

 

今回は改正案の中から、

あらためて日系企業がインド進出を検討する上で影響が出ると思われる重要なポイント

(1)一人会社の設立

(2)取締役会の構成員に関する変更

(3)インド会社と外国会社の合併

の3点についてご紹介したいと思います。

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(1)  一人会社の設立

日本の会社法上では、株主が1人のみで会社を設立することが認められていますが、

インドでは今まで最低2人の株主が必要とされていました。

しかし、今回の改正により、

インドでも同様に一人会社(One Person Company)が認められることになります。

つまり、今まではインドに100%子会社を作る場合には、最低株主数の条件を満たすために、

親会社以外にも関連会社や取締役就任予定の個人を

名義株主として設定する等の形式的な対応が求められていましたが、

今後はその必要性が無くなることが予想されます。

また、定時株主総会の開催は不要、取締役の最低人数も1名となる予定です。

 

(2)  取締役会の構成員に関する変更

今回の改正により、非公開会社(Private Company)においても、

インドの居住者である取締役を1名以上選任しなければならない、

とする規定が適用される予定です。

インド人である必要はありませんが、

インドの居住者になるためには、前年に182日以上インドに滞在している必要があり、

今後、インドで新たに会社設立を行う場合、

日本人のみで取締役会を構成するのが現実的に難しくなることが想定されます。

また、改正案が適用後は、既存の非公開会社も同様に、

1年以内に本規定を順守することが求められる可能性があります。

 

(3)  インド会社と外国会社の合併

現在のところ、インド会社による外国会社の吸収合併のみが認められており、

外国会社が合併の承継会社になることは認められていません。

しかし、今回の改正により、中央政府が認める国に限っては、

外国会社によるインド会社の吸収合併が認められることになる予定で、

外国会社が買収および合併スキームを検討する上での

選択肢の自由度が高まることが期待されます。

 

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インド外国貿易政策(Foreign Trade Policy 2015-2020)の概要

モディ政権の政策“Make in India”に関連して、

2015年4月1日に今後5年間を対象とする

外国貿易政策(Foreign Trade Policy)が発表されました。

具体的には主に“製造業”および“サービス業”促進のための

優遇制度の簡素化と新たな枠組みの制定です。

今日はそんな新たな枠組みの中から

日系企業にとって影響のありそうなものを中心にいくつかご紹介したいと思います。

 

1、商品輸出スキーム「MEIS:Merchandise Export from India Scheme

これまでも商品の種類ごとに5つの輸出恩恵スキームが設定されていましたが、今回の外国貿易政策によってこれらが単独のMEISスキームとして統合され、当該スキーム適用企業には取引実績に基づいて譲渡可能なクレジット証書(Duty Credit Scripts)が発行されることになります。当該クレジット証書を利用することよって、輸入時の支払相殺関税、及び、国内調達時の支払物品税、サービス受領時の支払サービス税に対して、原則、FOB価格に一定料率をかけた金額が相殺/払い戻し(Duty Drawback)可能となります。

 

2、サービス輸出スキーム「SEIS:Service Export from India Scheme

これまで「インドのサービス提供者(Indian service providers)」に対して設定されていたスキーム“SFIS(Served From India Scheme)”が、「インドに拠点を置くサービス提供者(Service providers located in India)」にまで拡大され、あらたにSEISスキームとして新設されました。具体的な恩恵としては、純外貨獲得高(NFE:Net Foreign Exchange Earned)の3%もしくは5%をかけた金額が適用され、MEISスキーム同様、譲渡可能なクレジット証書が発行されることになります。当該クレジット証書を利用することによって、支払関税、支払物品税、支払サービス税に対して相殺/払い戻し(Duty Drawback)が可能となります。

 

3、ステータス認証保持者「Status Holders

インドの輸出貿易産業に貢献している企業に対して、その輸出額(米ドルでの外貨獲得高)に応じて一つ星から五つ星の五段階のステータス認証の付与を行い、一定の特権を与える政策が発表されています。具体的には以下の区分のとおり分けられており、ステータス認定保持者は、特恵貿易協定PTA(Preferential Trading Agreement)や自由貿易協定FTA(Foreign Trade Agreement)、包括的経済連携協定CEPA(Comprehensive Economic Partnerships Agreement)などの貿易優遇措置を適用する上で自己認定(Self-Certification)が認められます。(※認定日から5年間有効)

 

ステータス認証区分

輸出額:FOB価格

(直近3年間の米ドル累計)

1.

One Star Export House(★)

3,000,000

2.

Two Star Export House(★★)

25,000,000

3.

Three Star Export House(★★★)

100,000,000

4.

Four Star Export House(★★★★)

500,000,000

5.

Five Star Export House(★★★★★)

2,000,000,000

 

4、EPCG(Export Promotion Capital goods)スキームの条件緩和

現在、当該EPCGスキーム下においては、通常の輸出義務として、免除された関税額の6倍となる輸出額を6年以内に達成すること、という条件が課されています。一方で、インド国内製造業者から資本財を調達する場合においては当該輸出義務額に対して90%の軽減税率が適用されますが、今回発表された外国貿易政策において、国内資本財メーカーの産業促進を目的に当該軽減税率が75%に軽減されます。また、当該スキーム適用において要求される一定の書類保管義務が3年から2年に短縮されることが発表されました。

 

5、各種書類の電子申告及びペーパーレス取引の導入

輸出にかかる上記恩恵を申請するには、一定の申請書(Form ANF3AやForm ANF3Bなど)を商工省の外国貿易部(DGFT:Directorate General of Foreign Trade)のウェブサイトから入手し、電子署名を用いたオンライン申請をすることになりますが、これまではインド勅許会計士やカンパニーセクレタリー、原価勅許会計士等が発行する証明書等は電子申告による提出は認められておらず、当局に対して物理的に提出をする必要がありました。今後はこれら一連の申請手続きやその他関連手続が随時電子化・ペーパーレス化されていくことが発表されました。

 

Source : http://dgft.gov.in/exim/2000/ftp2015-20E.pdf (Original)

Source : http://dgft.gov.in/exim/2000/highlight2015.pdf (Highlight)

Source : http://dgft.gov.in/exim/2000/AppANFS2015.pdf (Appendix)

 

(↓↓ BBQ好きには必須の近所にある木炭専門店↓↓)

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インド企業へインタビューして思うこと

M/s.ってどういう意味か分かりますか?

インドで仕事をしているとよく見かける言葉です。

Mr. でもなくMs. でもないM/s.

お恥ずかしながら最近知ったのですが、

これMr.の複数形であるMessrs.の略語なんだそうです。

ちなみに、Ms.の複数形はMses.

つまり、田中さんと鈴木さん(男性2名)と

佐藤さんと藤本さん(女性2名)に宛ててメールを送る際の宛名は、

Dear Messrs. Tanaka and Suzuki and Mses. Sato and Fujimoto

となります。

一方で、M/s.は社名に対しても使われるようで、

インドで見かけるM/s.は主に社名に使われているケースがほとんどです。つまり、

M/s. XYZ Private Limited.

という感じになるわけです。

 

さて、話は変わりますが、

インド企業にインタビューに行っていつも私が実践していることがあります。

それは、自分のプライベートをある程度オープンにする、ということ

最初にいきなりビジネスの話をしてうまくいったためしがありません。

私生活や家族の話、チェンナイの好きなところ、タミル語を少々話してみたりすると、

雰囲気が和み、無意識にもそこにあった壁のようなものが少し低くなるようです。

一方で、相手にとって自分がビジネスで付き合うに値する人物であるということも

自己紹介とともに実績や具体的な案件の話を通じて理解させなくてはなりません。

 

インタビューにおいては一度いい雰囲気ができると

相手も自社の実績や顧客名、強み、業界の裏事情などなど

こちらが質問したことに対して、

期待以上に止めどなく話をしてくれるのですが、

結局のところ、一番知りたかったことがよく分からない

そんな残念な結果になることも決して少なくありません。

限られた時間の中で、知りたいことだけを、できる限り効率的に話してもらう

そのためには「話をさせる工夫」と同時に、

「話をさせない工夫」も必要だと感じています。

話を聞いているうちに方向性がズレていると感じたら

一度、話を止めて質問を再度投げて方向修正する必要があるし、

このまま話してもらっても知りたいことが得られそうもないと感じたら

思い切って話を止めて、次の質問に行くという判断も必要です。

 

さらに、インド人へのインタビューをより有意義なものにするために

私自身の課題として今取り組んでいるのは、

「話をつなげる工夫」です。

これは、止めどなく話してくれるその内容の中から

思わぬ有益な情報がポロッと出てくることを期待しながら

もし出てきたときにはわざと方向転換をして

さらに突っ込んで質問してみるというやり方です。

思わぬところから別の話につながって

また違ったビジネスや新しい人脈につながっていく

それが何より人と会って話すことの価値なのかもしれません。

 

メールでも電話でもなく、人と会って話す。

写真でも動画でもなく、現場に足を運んでみる。

自分が見て、聞いて、感じたことを

自分の感覚を信じて何らかの形でつなげていく。

インド特有の難しさはありますが、

それがきっかけになって仕事が生まれれば

こんなに楽しいことはないかもしれません。

 

(ジャイプールのアンベール城にて)

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インドで『LIFE SHIFT』を考えてみる

もう2月も中旬ですが2017年初めてのブログ更新です。前回の更新からいつの間にか5ヶ月も経っちゃいました。何事も継続するのは難しいですね。今年で36歳になる酉年の私は2017年が年男。昨年の申年(去る年)から一転、今年の酉年(取り年)は大きな人生の転機になる気がしています。っというわけでちょっと大げさですが、、、「これからの人生」について考えてみたいと思います、笑!そして、ずっと前から気になっていたリンダ・グラットン氏の著書LIFE SHIFTを読んだんですが、まさに自分の価値観にも深く染み入る内容だったので感じたことを備忘録としてまとめておきます。

 

20121月に結婚し、一大決心をして8月に会社を辞めて南インドのチェンナイに移住、2013年に第一子誕生、2014年にインドで脱サラ・起業、20171月に離婚をしました。今までの人生の中で間違いなく大波乱の5年間でした。公私のストレスから初めて帯状疱疹という皮膚病にもなりました。「自分の人生を生きる」ということを大切にし過ぎたがゆえに反省すべき点も多々あり、相応の代償を払うことになりましたが、それでも家族と真剣に向き合ってこれからの人生を考え、悩み、そして、たくさんの人に相談をして到達した結論。だからこの5年間は、自分は人に支えられて生かされているのだという感覚と、そして、自分らしく生きることの意味について考える大きな転機となり、これから前を向いてまた新しい人生の第一歩を踏み出せる自信にもなりました。

 

激動の5年間で仕事にプライベートにと外部環境は大きく変化しました。それでも、インドに移住する前からふんわりと想い描いていた「会社に頼らず、日本人個人としていかに世界で仕事をし、そして、いかに生きていくか」という新しい働き方や生き方の模索は、2012年のブログ開設時から一貫して変わっていません。私が新しい働き方や生き方に関心を持つようになった背景には、前職の外資系企業での経験が大きく影響しています。米系企業でしたが、当時は台湾人女性の上司と、東南アジア諸国やインドを含む多国籍の人たちと一緒に仕事をする超グローバルな環境の中で、日本人としていかにプレゼンス・価値を発揮できるか、を強く考えさせられました。そして、終身雇用や年功序列、そして、年金制度が崩壊している社会において、日本人個人が会社に頼らずに自らの責任で世界を生き抜いていくための準備をしなくては、と強烈に考えさせられたわけです。そして今回、『LIFE SHIFT』を読んでさらに考えさせられたのは、本書のデータによると私と同世代の日本人の50%100歳近くまで生きる可能性が高いこと。そして、私の子供世代はその50%がなんど110歳近くまで(!)生きる、と予想されていること。

 

つまり、若い世代であればあるほど、60代で引退などとは言っていられないぐらい、私たちは人生設計の改革を迫られているようです。だって、引退した後の老後が3040年間もあるのに、仕事もせず、ろくな年金ももらえなかったら絶対に生きていけない。そこで本書が提案しているのが人生100年プランを前提に自己改革を続けていくこと。20代で就職、60代で引退(=教育→仕事→老後)ではなく、人生のステージごとに自分を変革・創造(リクリエーション)していく生き方。様々な実験をして自分について理解し、自分らしさを追求する生き方。人生の選択肢を増やして、自分の価値観に合う仕事を選ぶ生き方。そして、その価値観を共有できる相性のいいパートナーを見つける生き方。価値観とは、例えば、企業内で仕事をするのか、それとも、自分でビジネスをするのか、何歳まで働くのか、そして、どこに住むのか、など。

 

会社に勤めるサラリーマンの場合には、会社の人事制度等に大きな影響を受けます。つまり、もし制度が整っていれば、在宅勤務制度や週末の時間を利用して副業をスタートしてみる、短時間勤務制度を利用してプチ起業してみる、短期間の海外インターンに申し込んで現地で起業のネタを探してみる、など緩やかに働き方を変えてみることはできるかもしれません。自分の時間を分散投資して、自分の価値観に合う仕事が何なのかをいろいろと実験してみるイメージです。副業や在宅勤務制度、短時間勤務制度、長期休職などが禁止されているような場合は、少し時間はかかるかもしれませんが、優秀な社員が個人の価値観を主張していけばいくほど、いずれは会社も自ら変わることを迫られるはずです。一方で、この点においては起業というのはリスクを取って覚悟を決めさえすれば素晴らしくスピーディーです。

 

例えば、どこに住むのか。インドが住む場所としていいかどうかは置いておいて(笑)、自分らしさを追求する生き方のヒントを得る場所としては、現在直面しているグローバル社会と日本経済の今後を考えると最低でも35年ほど海外に住んでおく経験は大切だと思います。そんな中でも日本人にとって超不自由でかつ超異文化のインドという国はとても面白い。その理由のひとつは、日本人が魅力的だと思う商品やエンターテイメントもなく週末は基本的にやることがないから、笑。自分の価値観と相談しながら何かやってみようなどと考えて、一度やりたいことやってみて、それが違ってたらまた考えて別のことをやってみる。子供が遊んでるのとあまり変わらない、笑。インド在住の日本人はいい意味で時間を「無駄」に過ごせていると思う。つまり、日本ではやっていなかったような「遊び」がすごくできていると思う。効率性、合理性、利便性といった日本特有の枠組みから一度自由になって、そして、過剰な消費活動に巻き込まれることなく「無駄」に時間を過ごしているからこそ、逆に日々が充実している感じがとてもいいと思っています。こういう時間の使い方に似た働き方や生き方ができたらいいな。

 

というわけで2017年もガンガン遊びます、笑!!!

 

金利ゼロ?インドの分割払いのお話

インドの消費市場に大きな影響を与えた

Equated Monthly Installment(EMI)

これは、昨今でのクレジットカードを利用した

定額月分割払いの総称として呼ばれていますが、

現在、クレジットカードの平均利用額は

年率約20%の勢いで成長しているようです。

 

このクレジットカード決済がインドで急速に拡大していることは

インド消費者の特性を考えるととても納得できます。

パパママストアと言われる小さなショップ“キラナ”には

小袋に分けられた様々な商品が並べられている、という記事を以前にも書きましたが、

例えば、30日分のシャンプーが100ルピーで売っていたとしても、

今日だけのために1日分のシャンプーを5ルピーで買うことを選ぶ人がまだ多い社会です。

総額では高くなるにもかかわらず、目の前の安さを優先する/せざるを得ない

 

2013年7月29日付のIndian Express誌によると

2013年度5月時点で約2,000万枚のクレジットカードがインド国内で発行されているようです。

特徴的なのは、携帯電話や白物家電メーカーが

銀行やクレジットカード会社と連携をすることで

“金利ゼロ”の月分割払いを実現させていること

実際、スマートフォンやプラズマテレビ等、オンラインで購入しようとすると

3回払い、6回払い、9回払い、12回払い、、、などと選択できるようになっていて

金利を一切払わずに分割払いができる方法があるようです。

ただ、実態としては、別途手数料を請求されるケースも多いようで、

“金利ゼロ”という売り文句に惑わされて高額な手数料を払わされ、

結果的に返済できなくなってしまう消費者もいるのだとか。

そこで、2013年9月24日付のEconomic Times誌によると

インド準備銀行(RBI)は“金利ゼロ”の月分割払いの販売慣習を禁止する通達を出しました。

ちなみに、IndiGOやJet Airwaysといった格安航空会社(LCC)でも

最近、2回分割払いによる支払方法を受け付けるようになりましたが、

銀行から14%の追加サービス税が、格安航空会社から1%の手数料が取られるようです。

 

偶然見つけたのですが、2008年にこのEMIを題材にしたインド映画が公開されています。

映画のタイトルは『EMI Liya Hai To Chukana Padega』

日本語で「借りたお金はちゃんと返しましょう」という意味のようですが、

まさに “ご利用は計画的に” ですね!

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日本への海外送金に際して理解すべき手続の全容

巨額資産申告漏れの罪の疑いによって

有罪判決を受けていたタミル・ナードゥ州の

ジャヤラリータ前首相に対して

カルナータカ州最高裁判所は今月

なんと無罪の判決を言い渡しました。

それを受けて本日23日、同氏が政治復帰します。

個人的には「なんだかなぁ」と釈然としない中

熱狂的な市民が彼女を一目見ようと市内はお祭りモード。

外の気温は38度。灼熱のチェンナイ到来とともに街はものすごい熱気です。

 

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さて、インドから日本に海外送金するためには

インド準備銀行(RBI)が規定する

外国為替管理法(FEMA)にしたがって

一定の書類を準備する必要があります。

「えっ?単に送金するだけなんじゃないの?」

って思われる方が多いのですが、これがなかなか面倒なのです。

書類を作成するだけじゃなく、銀行手数料以外にも証明書の取得費用までかかる。

という訳で、前々回の記事に引き続いて国際取引を適切に処理するための

以下3つのポイントの中から、今回は第2回です。

第1回の記事はこちら(https://tanakkei.com/?p=11612

  • 第1回「日本法人が取得すべきPANおよびTRCについて」
  • 第2回「インドから日本への海外送金時に準備すべき書類について」
  • 第3回「日本法人がPAN取得後に対応すべきこと」

 

第2回「インドから日本への海外送金時に準備すべき書類について」

送金目的(支払の対象となっている取引内容)にもよりますが、

海外送金時には、原則、銀行から以下のような書類の提出を求められることになります。

  1. 請求書のコピー
  2. その他関連証憑書類のコピー(立替精算の場合の根拠書類や契約書、合意書など)
  3. 海外送金依頼書(Remittance Application:銀行所定の申請用紙)
  4. 海外送金報告書(Form A2:RBI規定の用紙)
  5. 海外送金にかかる源泉徴収報告書(Form 15CA:税務当局指定の用紙)
  6. 海外送金にかかる源泉税に関するインド勅許会計士の証明書(Form 15CB)
  7. 法人設立証明書(COI : Certificate Of Incorporation)
  8. 外国対内送金証明書(FIRC : Foreign Inward Remittance Certificate)
  9. 宣誓供述書(Declaration : 設立費用の立替精算の場合など)
  10. その他インド勅許会計士による証明書(Certificate : 設立費用の立替精算の場合など)

 

それぞれの書類準備にも相応の時間がかかるのですが、

No.6やNo.10のインド勅許会計士が発行する証明書は、

外部のインド勅許会計士に依頼をしなければならないため

証明書の発行手数料としてかなりの費用がかかります。

また、海外送金において日印租税条約(DTAA)に規定された軽減税率を適用する場合には

前々回の記事でご紹介をした通り、日本法人がPANおよびTRCを取得する必要があり、

インド側だけでなく、日本側でも支払に際して書類の整備が求められることになります。

なお、サービス提供等に対する対価の支払いであれば支払期限の規制はありませんが、

日本からインドへの物品等の輸入に対する支払については、

原則、船積みから6ヶ月以内に支払をしなければならない規定もあり注意が必要です。

支払時に求められる一連の手続を事前に理解した上で、

どのような契約内容にするのか、

どのようなタイミングで支払を実施していくのか等

当事者双方で十分な検討が必要です。

 

(自宅付近でジャヤラリータ州首相を激写。助手席に座るのね。)

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驚愕!インドの裏金問題とは?

インドの裏金問題をご存知でしょうか?

例えば、民間企業が州政府に対して申請中の承認手続に対して、

役人が「早く承認して欲しければ賄賂をよこせ」

と裏金を要求してくる、といったような話が

インドでは半ば当たり前になっています。

そして、どうやらチェンナイの某日系企業がちょうど今この問題に直面しているようです。

この企業はある工業団地に工場を構えているのですが、

ある日突然、汚染管理委員会(Pollution Control Board)より

本企業のビジネスは環境負荷の高い産業にあたるとして、

工業団地における操業資格を有していないとケチをつけてきたんだとか。

すでに然るべき手続を経て操業していた会社がなぜか突然操業停止の危機に追い込まれる。

挙句に、操業を続けたければ250万ルピーをよこせ、と言ってきたのだからビックリです。

インドでは「お役人から裏金を要求されてしまってはもはや払うしかない」というのが常識になっているようですが、

これを問題視したチェンナイ在住の日本連合軍(仮称)が

タミル・ナドゥ州政府の工業次官に対して直接相談を持ちかけたところ、

この汚染管理委員会の担当官がその後すぐに交代になり、

別の新しい担当官が職に就いたんだそうな。

いやはや、ため息交じりにもこれでようやくこの件は落着したかと思いきや、

今度は新しい担当官が150万ルピーを要求してきたんだそうです。

どう考えても理解に苦しむ話ではありますが、

一筋縄ではいかないインドビジネスの難しさの一例がここにはあります。

 

インドには様々な「手続」がありますが、

インドで生活するほとんどの人が経験する「外国人登録」。

外国人にとってはとにかく悪評高い出入国管理局での手続です。

そのうち個人の手続に対しても裏金を要求してくるんだろうか。。。

もはや笑い話にもならない、インドの裏金問題はどうやら相当に底が深そうです。

裏金

 

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日・インド社会保障協定の発効による日系企業への影響と実態に迫る

2012年11月に署名がされて以来、多くの日系企業が待ち望んだ日・インド社会保障協定の発効ですが、ついに2016年10月1日から発効されることになりました。日本にとっては日・インド社会保障協定が16か国目の協定となり、対象となる社会保障制度は、日本における「国民年金」および「厚生年金」、そして、インドにおける「被用者年金(EPS:Employees’ Pension Scheme)」および「被用者積立基金(EPF:Employees’ Provident Fund)」等です(※例えば、日本の政府管掌健康保険等については対象外)。先日当地チェンナイでも開催された厚生労働省および日本年金機構によるセミナー内容も踏まえてまとめると、大きなポイントとしては、(1)日印両国における保険料の二重負担の解消、(2)年金受給条件の緩和、(3)申請書類の代理受付、3点に集約することができます。今回は、これらのポイントごとに具体的な内容についてご紹介をしたいと思います。

 

  

「保険料の二重負担が解消!これはデカい!」 

 今回の日・インド社会保障協定の発効による影響が最も大きいのがこの保険料の二重負担の解消です。これまではインドに滞在する多くの日本人駐在員は、インド駐在期間中であっても国民年金等の日本の社会保障制度への加入を継続しながら、インドにおいてもEPSやEPFといった社会保障制度に半ば強制的に加入せざるを得ないケースが多く、両国における保険料の二重払いは日系企業にとって大きな負担となっていました。しかしながら、今回の日・インド社会保障協定が発効する2016年10月1日以降は、派遣期間が5年を超えない駐在員の場合にのみ、日本年金機構から適用証明書(COC:Certificate of Coverage)を取得することによって、例外的にインドの社会保障制度に加入する必要がなくなります(※なお、自営業者は当該協定の対象外)。具体的には、日本側で取得した適用証明書を駐在員がインドまで持参した上で社内に保管しておくことになります(=提出義務はなし)。また、派遣期間を延長して、合計が5年を超えるような場合には、予見できない特段の事情等がある場合にのみ、個別に両国間での協議・合意の上、最大3年間の延長が認められることになっています。なお、協定発効日時点においてすでにインド駐在中の場合には、2016年10月1日から起算して5年以下の駐在期間が見込まれる方が当該協定の対象となります。(※なお、適用証明書は2016年10月1日以降に申請可能で、申請後約2週間程度で発行される予定とのこと。適用証明書のサンプルはこちら:https://www.nenkin.go.jp/service/kaigaikyoju/shaho-kyotei/sinseisho/0826-02.files/7.pdf

 

「積立基金および年金の受給資格要件が緩和!これもデカい!」

 現在、インド駐在期間中の日本人がいて、かつ、インドの社会保障制度(EPSならびにEPF)にすでに加入している日系企業にとっては受給資格要件の緩和も大きな変更点のひとつ。具体的には(1)保険期間の通算、と(2)適用証明書(COC)取得による積立金還付の即時申請、という2つのポイントがあります。

まずは(1)年金の保険期間の通算について見ていきましょう。日本の老齢年金の受給資格要件は保険加入期間25年間。一方で、インドの年金(EPS)の場合には保険加入期間10年間です。これまでは、例えば下記のようなケースでは、日本の保険加入期間が合計で23年(=25年を満たさない)、そして、インドの保険加入期間が3年(=10年を満たさない)となるため、日本でもインドでも年金受給資格を得られませんでした。つまり、これまでのケースはほとんどがインドで支払っている当該EPSに対する年金保険料は単なる掛け捨てのコストとして認識せざるを得ませんでした。しかしながら、今回の日・インド社会保障協定の発効によって、保険期間の通算が認められるため、例えば、下記のケースでは通算後の保険加入期間はトータルで28年となり、日本においてもインドにおいても両国で年金受給資格を得ることができ、それぞれの国おいて年金保険料を支払った期間に応じて、年金が給付されることになります。つまり、下記のケースの場合、日本では23年分の年金給付を、インドでは3年分の年金給付を受けることができることになるわけです。ちなみに、インドにおける老齢年金EPSは58歳以降に受給開始となります。

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次に、(2)適用証明書(COC)取得による積立金還付の即時申請について見てきましょう。これまでは被用者積立基金(EPF)については、駐在員の年齢が58歳に達する時点もしくは会社を引退する時点のいずれか遅い時点までは当該積立基金に対する還付を申請することができませんでした。つまり、これまでは駐在員が日本に帰国する際には、インドの個人口座を、閉鎖せずに積立金の受け取り用口座(=非居住者口座)として維持しておき、かつ、受給資格が得られるまではただひたすら待つ、、、、という状況でした。しかしながら、2016年10月1日以降は、帰任済の駐在員については適用証明書取得後に速やかに、また、現在駐在中の方は帰任等によりインドを離れる際にすぐに還付申請を行うことができるようになります。

なお、積立基金および年金の受給申請には主に、(A)書類上での雇用者証明による還付申請と、(B)UAN(=Universal Account Number)番号ベースの雇用者デジタル署名による還付申請、の2種類の方法があります。(A)の場合には、提出書類であるForm19(積立還付申請)およびForm 10C(年金受給申請)において、“1ルピーの印紙貼付”、および“雇用主による記載内容の証明(署名・押印)”が必要となりますので注意が必要です。一方で、(B)UAN番号ベースの還付申請を実施する場合には、当該機関EPFOのポータルサイトにて被用者の基本情報(KYC:Know Your Customer)を更新し、雇用者の権限保有者にデジタル署名(=DSC)にてオンラインで証明をしてもらった上で、UAN番号による還付申請用のForm19およびForm10Cを提出します(=この場合、雇用者による書面上の証明は必要なし)。受給申請時に添付する必要がある書類としては、下記のようなものが考えられます。(※状況によって必要書類は変わる可能性がありますのでご留意下さい。)

 

■ Form19(積立基金受給申請)

■ Form 10C(年金受給申請)

■ Non-Employment Declaration

■ Form 15G(確定申告にかかる供述書)

■ 赴任時のアポイントメントレター(Appointment Letter)

■ 帰任時のリリービングレター(Relieving Letter)

■ PANカードコピー(自署が必要)

■ Employment Visaのコピー(自署が必要)

■ FRRO登録のコピー(自署が必要)

■ キャンセル済小切手原本(自署が必要)

 

 

「申請書類の代理受付が日本で可能に!ただ、日本から申請できるとは言え、、、?」

 そして、最後のポイントが日本での書類代理受付です。これまではインドの積立基金や年金の受給申請はインドの担当窓口でしか受け付けてもらえませんでしたが、2016年10月1日以降は、日本の年金担当窓口も代理で書類の受付を行ってくれるとのこと。今回の日・インド社会保障協定の発効にともない作成された新しい申請書類フォーマットも用意されているようで、日本語、英語、ヒンディー語の3言語が併記されているので、すでに日本に帰任されている方にとっては書類作成および申請が日本でできるのでとても有り難い話です。がしかし、、、日本年金機構の担当者に話を伺ってみたところ下記の観点からいろいろとまだハードルは高そうです。

■ 日本側は単なる窓口機能で、原則、書類をそのままインドに受け渡すのみ

(※書類の不備等があった場合の対応や、還付までに要する時間が不透明)

■ 日本の口座を受け取り用口座として指定できるはずだが実績がないので不透明

■ 申請書類によって1ルピーの印紙貼付が必要(=インド側で準備する必要あり)

■ 申請書類によってインド側の雇用主による記載内容の証明(署名・押印)が必要

■ 積立基金や年金受給後は、受給額に応じてインドで確定申告をする必要あり

 

そして最後に、、、これまで説明してきましたインドにおけるEPF(積立基金)やEPS(年金)については、言わずもがな“個人”に帰属するものであることが大前提となっています。つまり、受給資格を得るということは、その個人が受給する権利を得ることになり、原則、駐在員の個人口座に入金されます。一方で、多くの日系企業は、駐在員の待遇面における手取保障の観点からインドでの社会保険料については駐在員本人負担分についても会社が代わりに負担をしているケースがほとんどであるため、個人に帰属する還付金について、どのように取り扱うべきか、会社と駐在員個人間で事前に合意をしておく必要があります。また、例えば積立金の還付時には10%のTDS(源泉所得税)が控除され入金されますが、還付額が多い場合には10%の納税では足りないため、別途確定申告および追加納税を実施する必要があるため注意が必要です。

いずれにしても、積立基金や年金の受給は外部の専門家のサポートを得ながら所得税の課税関係についても正しく清算した上で還付申請手続きを進めていくのが望ましいのではないかと思われます。

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チェンナイで採用活動!Naukri.comとは?

6月から新しいオフィスを構え

先週は15人以上のインド人の面接を実施しました。

企業が人材を採用する場合、

人材紹介エージェントを利用することが一般的ですが、

それ以外の有効な方法として

インドには Naukri.com というサイトがあります。

ウェブサイトによると、約3,340万人もの職務経歴書が登録してあって、

年収、経験年数、年齢、地域、キーワード、職位、担当業務、勤務企業名などなど

イメージしている人物像に合った設定をもとに自由に候補者を検索できちゃう代物です。

個人のメールアドレスや電話番号までも検索で引っ掛かっちゃうところがすごい。笑

検索結果から、更新が新しい候補者順に並べ替えたり

検索内容により近い候補者順に並べ変えたりもできます。

 

ちなみに、募集要項をサイトに登録して候補者を紹介してくれるのを待つ

という方法もありますがこれはオススメできません

登録した直後からイメージとかけ離れた候補者の職務経歴書がバンバン送られてきます。

このNaukri.comのサービスは

100人分の職務経歴書をダウンロードでき

かつ、1ポジションの募集要項を登録することできて1か月6,000ルピーです。

 

まずは書類選考、そして、すぐに電話で簡単なインタビュー

英語での最低限必要なコミュニケーション能力はここで判断します。

その後、アポを取って、実際に会って面接をしていくわけですが、

今回面接をして一番難しいな、と感じたのは

知識・経験があり、かつ、素直で実直な人物を見抜くこと

特に(実がともなっていなくても)自己主張をすることが当たり前の社会で育ったインド人の

素直さ、実直さ、を見抜くことは本当に難しい

いろいろな質問をして、時には論理的に追い詰めていってその反応を見ることも必要かもしれません。

 

まだまだ採用活動は始まったばかりですが、

時間をかけて思い悩んだ末に、自分が納得して採用したインド人と

仕事に対する価値観を共有しながら一緒に仕事をする毎日を想像すると本当にワクワクします。

(引っ越したばかりの新しいオフィス↓)

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給与水準が6分の1であることの意味

2012年6月にインド日本商工会によって発表された賃金実態調査によれば

2011年度のインド全国の昇給率平均は13.9%だったそうです。

この昇給率が仮に今後ずっと続くと仮定すると、

5年後には給料が約2倍に膨れ上がる計算になります。

とは言っても賃金水準はやはりまだ相当に低く、

大学卒業後の初任給の平均は約23,000ルピー(約35,000円)です。

日本の約6分の1ぐらいでしょうか。

単純に考えて、果たして自分は6倍の価値ある仕事ができているだろうか、

そう自分に問いかけてみることは

今のグローバル社会の中で生きていく上でひとつ大切なことであろうと思いますが、

ビジネスでよく言われる「効率的かつ効果的に」という観点から考えると

多少なりとも腑に落ちる部分があるのも事実です。

つまり、正直インド人6人でやっている仕事って

実は1人でできるんじゃないの?と思ったりすることがよくあるんです。

例えば、またまた例に出しますが、「外国人登録手続」(根に持つタイプ。笑)

この史上最悪の手続きだって、

日本だったら3分の1のスタッフ数で、3倍効率よく対応してくれるんじゃないかと。

効率性に価値を見出さないインド人に言わせると、

非効率だけど、その分雇用を生んでいるじゃないかという声さえ聞こえてきそうですが。苦笑

ただ、ビジネスの世界ではそうも言ってはいられない現実があるはずです。

日本の効率的な製造プロセスのその手法を取り入れたいと考えているインド企業は実際にたくさんあります。

そんなことを考えていると

6分の1の給与水準も半ば理にかなっているのかもしれないな

などと思ったりしています。

(全然関係ない写真ですが、先日行ったレストランで急に踊り出したホールスタッフの皆さん。笑)

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さて、新卒初任給平均という数字を見れば

日本の約6分の1という分かりやすい比較ができますが、

実際のところ、賃金や能力はそれこそ本当にピンキリです。

仕事や私生活でいろいろなインド人と話をする機会がありますが、

インドには、日本では考えられないほどに、多様な人間が生きていることを実感します。

路上で生活している人はごまんといますし、

高級車を乗り回しているインド人もたくさんいます。

失礼な言い方になりますが、

本当にどうしようもないぐらいバカな人間もいれば、

非常に頭のキレる、人間的にも魅力的な人間もたくさんいます。

きっとそれは、その人が育ってきた環境が大きく影響しているであろうことは想像に難くありませんが、

そんな多様なインド人社会の中で、

自分自身がどのように人間関係を築いて、

どのようにビジネスを拡大して、

そして、どのように日本人としての存在感を出していくか、

日々、考えさせられます。

インドでビジネスをされている @mickusakabeさん が

以前Twitterでつぶやかれていた言葉が今でも印象に残っています。

「インドはあらゆるものが多様性に富んでいるため、

人・物・サービスの目利きがビジネスの明暗を分ける。

各個人の人間としての裸の実力が試される国だと思う。」

本当にそうだなーと思います。

日本では当たり前だった様々なものがこの国には無い。

そんな環境でもお前はちゃんと生きていけるのか?

そうやって、自分の力を試されているような気がするんです。

だからこそワクワクするし、ドキドキするのかもしれません。

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インドの経済特区 「SEZ」 とは?

「SEZ」というのをご存知でしょうか?

インドには国内にいながらにして

外国のように取り扱われる経済特区(SEZ:Special Economic Zone)があります。

ここに入居する企業は主には税務上の優遇措置を享受することができるんです。

外国のように取り扱われるのでもちろん関税は100%免除

逆に、SEZからインド国内への販売をしたときに初めて

国内購入者がその輸入関税を支払うことになります。

つまり、SEZ企業ではなく、この国内購入者が輸入したことになるんです。

そして、その他の物品税、サービス税、中央販売税等も100%免除

さらに法人税は最初の5年間は100%免除

次の5年間は50%免除

そして次の5年間は収益を再投資することによってさらに50%免除

ただ、ここ数年でSEZ企業が受けている恩恵も縮小傾向にあるようです。

2011年6月から以前は免税されていた

分配税(DDT:Dividend Distribution Tax)が課税されるようになり、

また、2012年4月から以前は免税されていた

最低代替税(MAT:Minimum Alternative Tax)も課税されるようになりました。

特に、この最低代替税の課税変更の影響は大きかったと言わざるを得ません。

最低代替税とは、法人所得税の納付額が帳簿上の利益の 〇〇% を下回る場合に、

最低でも帳簿上の利益の 〇〇%(同割合)を税金として納めなさい、というもので

インド課税当局が安定した税収を得るための制度になっています。

この制度は日本ではあまり馴染みがありませんが、

実はアメリカや諸外国でも同様の制度があり、特にインド特有の制度というわけではありません。

 

この写真はチェンナイ中心地から南に約50キロのところにある工業団地“マヒンドラワールドシティ”

ちなみにインド国内では100以上のSEZが運営されているようですが、

この敷地の半分近くもSEZにあたるようです。

SEZ企業が受けている恩恵が縮小傾向にあるとは言っても

日本企業がインドを輸出拠点として見た場合には

やはりこのSEZを利用するメリットは非常に大きいと思われます。

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インド中古品輸入の落とし穴

インドに中古品を輸入するときのお話。

例えば、中古機械をインドに輸入する場合において、

インドでは、輸入通関時にCEC(Chartered Engineer’s Certificate)という

検査証明書を提出することが義務付けられています。

つまり、輸出国の公認検査技師もしくは同等の検査会社が

その中古機械の耐用年数や価格等が適正であるかどうかの検査を

事前に受けておく必要があります。(ジェトロ『貿易・投資相談Q&A』参照)

ただ、輸入関税はインド税関が適正だとする価格をベースにして計算がされてしまうため、

どれだけ安い価格で中古機械を買うことができたとしても、

相当の輸入関税を負担することになってしまうケースもあるのだとか。

何より厄介なのが、

「日本の中古品は、インドの新品よりもむしろキレイで新品っぽく見えてしまう」ということ。

いくら「中古品」として申告していたとして、

インド税関によってこれは「新品」だと査定されてしまうと、

「虚偽申告」もしくは「過少申告」だと見なされて

最悪のケースは多額の罰金を支払わなくてはならなくなるんだそうです。

 

例えば、定価1,000万円の機械を

中古品として激安価格200万円で購入できたとします。

ただ、これを第三者機関に査定してもらったところ、

この中古品の適正価格は500万円だという判断がされたとする。

この場合に、関税率を30%だと仮定すると、

購入価格200万+輸入関税150万(適正価格500万×30%)=350万円

これが通常負担すべき中古機械の実質的な費用。

ただ、この中古品の保存状態があまりに良く、

仮にインド税関にこの機械は「新品」だと査定されてしまうと、

購入価格200万+輸入関税300万(定価1,000万×30%)=500万円

そして、さらに罰金を追加で取られて大変な負担を強いられることになります。

 

これを事前に防ぐためには、

この機械が中古品であることを証明できる書類を

可能な限り準備しておくしかありません。

輸入品によっても関税率が非常に高いケースもあるので

中古品をインドに輸入する際には注意が必要です。

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法人設立手続き(1)前編:法人設立登記まで

事業立ち上げの準備でバタバタしており

前回の更新から随分とご無沙汰してしまいましたが、

法人設立手続きおよび設立後に必要となる手続について

以下のとおり3回に分けてご紹介したいと思います。

 

 

(1)前編(法人設立登記まで)

(2)中編(設立後の必ず必要な手続き)

(3)後編(状況に応じて必要な登録手続き)

 

 

(1)前編(法人設立登記まで)

2014年4月以降に新会社法が施行され、

全ての取締役がDSCを取得しなければならなくなる等の変更点はありますが、

法人登記が完了するまでの基本的な手続きについては、

下記に示した通り7つのプロセスに分けることができます。

書類の作成準備から起算して法人設立登記までに概ね2~3ヶ月かかります。

 

No.

手続

注意すべきポイント

1. DSC

電子署名証明書

アポスティーユ認証の付与が必要
2. DIN

取締役識別番号

アポスティーユ認証の付与が必要
3. Pre-name approval

商号事前承認

アポスティーユ認証の付与が必要
4, MOA & AOA

定款および付属定款作成

アポスティーユ認証の付与が必要ただし、取締役会における代理人の選任、もしくは、委任状によってアポスティーユ認証付与は省略可
5. Office Registration

事務所所在地の登記

事務所オーナーからのNOC(異議無し証明書)オーナ名義の電気代や電話代請求書コピー等が必要
6. Appointment of Directors

当初取締役の選任・登記

宣誓供述書(Form INC-9)はアポスティーユ認証の付与が必要、その他同意書等含め事前準備が必要
7. Certificate of Incorporation

設立証明書の取得

 

一連の設立手続きにおいて注意すべきポイントについて

以下に3つご紹介させていただきたいと思います。

 

① 公証人役場等でのアポスティーユ認証付与

必要書類を作成していく中で、パスポートや運転免許証のコピー、取締役会の決議書、宣誓供述書等、公証人役場でのアポスティーユ認証の付与を求められる書類があります。原本を提出する必要がある場合には、書類の準備に相当の時間がかかってしまうため、出来る限り事前に書類作成を進めておくことで、効率良く設立手続きを進めることが可能です。(日本とインドはハーグ条約を締結しているため、原則、外務省からの認証は不要です。)

 

② 定款及び付属定款への署名

法人設立時には定款及び付属定款を作成し、出資者が署名をした上でインド登記局へ届

出を行う必要があります。日系企業の場合には、この出資者がインド国外にいるケースがほとんどのため、通常はこの定款及び付属定款への署名後にアポスティーユ認証の付与を受けなければなりません。しかし、取締役会や委任状によって事前にインド国内にいる個人を代理人として選任しておくことで、インド国内文書としてアポスティーユ認証の付与を省略することが可能です。(インド在住の日本人が代理人になる場合にはパスポートの入国日が確認できるページのコピー等が必要となる可能性あり)

 

③ 状況に応じて提出が求められる書類

インド登記局の担当者気まぐれなのか分かりませんが設立手続を行っていく中で、時と場合によって提出を求められたり、求められなかったりする書類がいくつかあります。よくあるケースは出資者が会社の場合の法人登記簿謄本のコピーや、取締役の個人や親族の情報(Form MBP-1)です。万が一提出を求められた時にすぐ対応できるよう、事前に準備をしておくと法人設立手続きをよりスムーズに進めることができます。

 

次回は(2)中編(設立後の必ず必要な手続き)についてご紹介いたします。

 

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「インド3.0」時代の到来

もうすぐ20184月も終わりを迎えようとしている。私もいつの間にかインド在住6年目を終えようとしていて少しビックリ。2012年にインドに移住してからの時間は、日本で過ごす時間と比べて3倍以上濃密に感じ、そして、3年周期で人生のステージが変わってしまうほどのスピード感で走ってきた。そして今、「人生100年時代」に向けた働き方を変革していくための準備期間に入っているように感じている。

 

当社一企業としても、そして、私一個人としても、第3ステージである「インド3.0」時代の到来。インドに移住した2012年から起業した2014年までの約3年間を「インド1.0」、起業から事業を軌道に乗せる2017年までの3年間を「インド2.0」。インドに移住した当初は約3分の1に激減した年収も、この6年間で5倍以上になった。それに続いて到来する「インド3.0」の時代は、他拠点への事業展開と同時に、今後インドで強烈に面白くなるバンガロールでIT関連事業の研究・開発、そして、インドでしか得られない個人としての能力開発や人脈を構築するために、インドトップクラスの経営大学院への進学を目指したい。

 

特に興味があるのは「ブロックチェーン」や「人工知能(AI)」を筆頭とした最先端のIT技術。日本で流行っているらしい“投機対象としての”ビットコインには正直興味はないけれど、本来の目的であるボーダーレス通貨としての仮想通貨や、スマートコントラクト、ICO(=Initial Coin Offering)、AIなどが、今後どのようにして我々の社会システムの中に組み込まれていくのか、そして、それらを支えるIT技術が今後私たちの生活インフラや人生にどのような変革をもたらすのか、という点において大変興味深い。っというか「興味がある」なんて悠長なことを言っていられないぐらい、最先端のIT技術の波が今、私たち日本人に“TSUNAMI”のごとく押し寄せてきている。そして、インド進出支援の事業をしていると、日系IT企業のインド進出の話をほとんど聞かないのは気になる。将来的に、IT業界において日本とインドの橋渡しができるような役割も担いたい。

 

経営者は「簿記」ぐらい知っておくべき、とはよく言われるけれど、これからの経営者は「アルゴリズム」や「システムアーキテクチャー」を考える力も絶対に必要になるのだと思う。私にとっては「インド3.0」だけど、すべての経営者にとっては「経営3.0」でもあり、これは興味深くもあり、同時に、危機感もある、という両方の感覚としてとらえている。現在4Gの通信速度の100倍になると言われる5Gが導入予定の2020年以降、今までは通信速度の制約から実現できなかった動画通信系コンテンツやサービスも劇的に変化していくと言われている。つまり、東京オリンピックを迎えるまでのこの3年間は、すべての社会人にとって、とても重要なステージを迎える。

 急ピッチで開発が進むコロンボ市内

2017年12月にスリランカ法人の設立が完了したので、最近、名刺のデザインを変えてみた。南インドとスリランカを中心に事業展開していく。インドではたくさん失敗したが、たくさん学んだ。失敗を受け入れてくれる器のデカさは、インドという国はピカイチだと思う。「相手を許す」ことの大切さを強烈に教えてくれたのもインド。なかなか簡単ではないが少しずつ自分もそうなれるように変わりたい。そして、失敗しないと成功できないことも知った。スリランカでも慎重に、でも、大胆にいきたい。もちろん、仕事での大きな失敗は許されないが、たぶん小さな失敗はあまり気にしない方がいいのかもしれない。このバランスの中でとにかく面白いと思うことにガンガンチャレンジする。さて、「インド3.0」そして「スリランカ1.0」はどんな時代になるのか。ワクワクするような自分らしい人生を。そして、ひとりでも多くの日本人が“その一歩”を踏み出せることを心から祈って。インド&スリランカでお待ちしています、笑!

 

面白いことと言えば、最近バンド仲間と一緒に企画した『ホットサマーフェス2018』もサイコーに面白かった!!!

『WeWork』にバンガロール事務所を開設!

20128月にインドに渡印して以来、5年が経ちました。こんなに濃厚な5年間はいままでの人生で間違いなく初めて。出会いも別れも経験し、悲しいこともつらいこともたくさんありましたが、それでもこうやって元気に健康に日々頑張ってこれたのは、今まで支えてくれた家族と、インドや日本の友人、同僚、そして、日ごろからお世話になっているお客様のおかげだと心から感謝しています。

 

6年目を迎えていよいよ本格的にバンガロールに進出することにしました。今まで事業展開をしてきたチェンナイは古くから伝わる南インド文化が色濃く残っていて、古き良き伝統・文化をずっと大切にしてきたある意味保守的な街ですが、一方で、バンガロールはむしろ南インドから世界へ情報発信するITハブで、新しい文化とビジネスを生み出している革新的な街です。というわけで、せっかくインドにいるのだから、ここバンガロールでは今話題のアメリカ発シェアードワークプレイス『WeWork』であらたに事務所を開設することにしました。この『WeWork』は、日本でもソフトバンクと合弁会社を設立して2018年に第一号が東京にオープンすることが決まっているようですが、インドでは“インドのシリコンバレー”とも呼ばれるここバンガロールで一足早く『WeWork Galaxy』が今年オープンしました。その他にバンガロールではEmbassy Golf LinksKoramangalaの二か所で近日オープン予定です。

 

WeWork』が面白いのは、会員限定に提供されているSNSと、独自に提供されるアプリ、そして、インテリアやカフェテリア、BAR、ジム、プール、卓球台にいたるまで、個人のワークライフを充実させてくれる仕組みや、人との関わりを誘発する仕掛けがたくさんあること。

WeWorkが提供しているSNSを通じて世界中のメンバーと繋がることもできるし、掲示板へは〇〇のサービスを探している企業と、〇〇のサービスを提供できる企業がそれぞれ書き込みをし合っていて、WeWorkメンバー同士で実際にビジネスにつながっているケースも多いようです。また、アプリは、会議室やビジターの予約・手配、掲示板への書き込みやイベント告知、支払まで、コミュニケーションだけでなくさまざまな管理・メンテナンスをアプリでシームレスに実施することができてむっちゃ便利。

オフィスにいるような、リビングルームにいるような、カフェにいるような、BARにいるような、イベント会場にいるような、そんなワクワクする事務所がここバンガロールにできました。弊社はさらなる新たなステージへ。引き続きよろしくお願いします!!!

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「トゥーミニッツ」の裏にある引き算の発想の欠如

「インド時間」という言葉をご存知でしょうか。

いわゆる「時間を守らない」というインドの時間に対するルーズさを

なかば総称してそう呼んでいるのですが、

典型的なのが「トゥーミニッツ」

インドで生活していると毎日耳にする言葉です。

いわゆる日本語で2分を意味しますが

「トゥーミニッツ」と言われると15分待たされることはもはや当たり前です。

さらに危険なのが「ファイブミニッツ」

これは下手すると1時間待たされます。

1時間待たされた挙句にまだなのかと問い合わせると

またまた「ファイブミニッツ」

これでさらに1時間待つなんてことも。笑

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先日、日系企業の社長さんから聞いた話なんですけど

あるテレビ番組でインド人と日本人で算数対決したんだそうです。

すると、足し算と掛け算では圧倒的にリードしていたインド人が、

引き算になった瞬間に計算が遅くなり、結局日本人の圧倒的勝利で終わったんだとか。

足し算は強いのに、

なぜか引き算にものすごく弱いインド人。

 

実は同じようなことを実際のビジネスの中でも感じます。

目の前のことをひとつひとつ積み重ねていくこと(足し算の発想)は得意のようですが、

ある目標や期日に向かって逆算してスケジュールを立てること(引き算の発想)は苦手なようです。

だから、待ち合わせの時間にも当たり前のように遅れてくる。

事前にあまり計画せず

ひとつひとつの作業を積み上げた結果、

いつの間にか納期に間に合わなくなっている。

「トゥーミニッツ」と言っても結局15分かかっちゃう。

これがいわゆる「インド時間」の正体なんではないかと思います。

 

インド人の長所である足し算の発想を生かすのか。

それとも、短所である引き算の発想を身につけてもらうのか。

インド人従業員を雇用している日系企業にとって

彼らをマネジメントするのにはいろいろと工夫が必要なのかもしれません。

(写真は年に一度の祭りポンガルの日にアパート前に描かれていたコーラム)

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税金がよく分からん!レシートの謎にせまる

お店やレストランでお金を払うとき

最近よくレシートをチェックするんですが、

結構な確率でまちがってますね、笑

注文してないものが含まれていたり

注文したものが含まれていなかったり

逆に金額が少なかったりすることもあるので

悪気があるというよりは単純にテキトーすぎるっていう、笑

 

さて、そんなレシートに書かれている税金について今日はご紹介したいと思います。

レストランでは主にVAT(州付加価値税)、サービス税、サービスチャージ

の3つが合計金額に上乗せされて請求されるケースがほとんどです。

まず最初に、以前から個人的にひとつ腑に落ちないのは

食事をした総額に対してVATとサービス税の両方が課税されているという点です。

 

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例えば、先日ハンバーガー(575ルピー)とコーヒー(150ルピー)を注文しました。

合計で725ルピーですが、この総額に対して(タミル・ナードゥ州の場合)VAT 14.5%と、

サービス税4.95%、サービスチャージ6%が請求されています。

「二重課税じゃないか!」と言いたくなるのですが、

これが現状のインドにおけるレストラン課税システムです。

レストランは食べ物だけを提供しているのではなく、

テーブルや椅子、インテリアや音楽、そして、エアコンの効いた快適な食事環境という

“サービス” を提供しているからサービス税も課税される、というのが理屈です。

ただ、もちろん食事代金の100%がサービスに該当するわけではないので

通常のサービス税の税率12.36%の代わりに、軽減税率4.944%が適用されています。

つまり、12.36%のうち60%部分は免除されていて、

12.36 × 40% = 4.944%が課税されているわけです。

食事代金総額のうち60%が食べ物代金、40%部分がサービス代金というイメージですね。

ただ、結局VATについては食事代金の100%に対して

課税されていることを考えると「なんだかなぁ。やっぱり二重課税やん」という感じです。

ちなみに、サービスチャージは「チップ」に当たりますので

レシートにサービスチャージが請求されていれば、

別途さらにチップをあげる必要はない、と考えて差支えないと思いますが、

高級レストラン等ではさらにチップを払うインド人をよく見かけます。

 

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ここで、別のレシートを見てみましょう。

ここでは食事代金の総額3,013ルピーに対して、VAT 2%

サービス税4.944%、サービスチャージ10%が請求されています。

そう。VATの税率が違うんです。

これは総じて見るとレストランのレベルによってこのような違いが生まれています。

だいたい4つ星や5つ星等の高級レストランではVAT 14.5%が請求され、

3つ星以下の中級以下のレストランではVAT 2%を請求しているケースが多いようです。

ちょっとばかしお固い経理の話になってしまいますが、

このVAT 14.5%を採用しているレストランは

Input Tax Credit Methodというスキームを採用していて、

富裕層をターゲットにしているためにお客さんには高い税金を請求する代わりに、

レストランは食材の仕入等の際に支払ったVATを控除できるメリットがあります。

一方で、VAT 2%を採用しているレストランは、

Compound Tax Methodというスキームを採用していて、

中間層以下をターゲットにしているためにお客さんには低い税金を適用できる代わりに、

レストランは食材の仕入等の際に支払ったVATを控除することが認められていません。

つまり、レストランが仕入時に支払ったVATはそのままレストランの負担になります。

消費者に多く税金を払わせればレストランもメリットを享受できるという仕組みです。

 

さて、私たちがよく利用するスーパーマーケットの場合はどうでしょうか。

結論から言うと、スーパーでは基本的にVATのみです。

ただ、日本とは違って商品によってVATの税率が違うので

タミル・ナードゥ州の場合は概ね(1)免税、(2)5%、(3)14.5%

の3つに分けられているケースが多くなっています。

こないだ買い物に行ったときのレシートを見るとこんな感じ。

 

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マッシュルームは免税、チキンと魚は5%、バターは14.5%という具合です。

他にも例えば、州外や国外から輸入したお酒は58%のVATが、

タバコには20%のVATが課税されたりします。

私たちが払っている税金はVATやサービス税だけではありませんが、

課税の仕組みから、それぞれの税率までとにかく複雑難解。

もう少しシンプルにしてほしいですね!

 

(街中で見かけた金色のベンツ。ぶっ飛んだ成金野郎だ、笑!)

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インドのオンラインショッピング事情

昨今、インドではオンラインショッピングが盛んです。

IAMAI (Internet And Mobile Association of India) によると

インドのインターネットユーザーは

2012年時点で全人口の10%、約1億3,700万人

オンラインショッピングの市場規模は

2012年時点で約4,700億ルピー(約7,500億円)だったのが

2013年度は前年度比33%増の約6,300億ルピー(約1兆円)まで拡大すると予測しています。

また、昨年まではオンラインショッピングの大部分が航空券やホテル代などで

旅行以外のショッピングについては2012年時点で全体の約27%に過ぎなかったようですが、

それが、2013年度には約41%まで成長すると予測されています。

 

Flipkart

 

Snapdeal

 

さて、インドで有名なオンラインショッピングサイトと言えば “Flipkart” と “Snapdeal” です。

インドでのオンラインショッピングはこれまで一対多のB2C取引モデルが中心でしたが

いくつかのサイトでは、今年から不特定多数の多対多の取引を可能にした

「マーケットプレイス」モデルに移行しつつあります。

これは、製品情報はウェブ上で公開されますが、

実際の取引は第三者である現地の業者と消費者との間で行われる方式です。

つまり、「マーケットプレイス」とは売り手と買い手が自由に参加できる取引市場

しかし、一方で物流インフラや配送センターの未整備によって

商品の破損や盗難、お金を払ったのに商品が届かない、などの問題が発生しており、

代金引換払いや返品サービスなどを導入するなどして、

ここ数年で少しずつサービスの向上が図られているようです。

 

Amazon.in

 

eBay

 

ちなみに、現在インド政府は、外国企業がオンラインを通じて

消費者に直接商品を販売する「Eコマース」を禁止していますが、

「マーケットプレイス」モデルを採用することにより、

今年の6月にアマゾン(Amazon)がついに“Amazon.in”をインドに開設しました。

つまり、在庫を持って消費者に直接商品を販売するのではなく、

在庫を持たずに、売り手と買い手が自由に取引できるプラットフォームを提供することによって、

インドの外資規制に抵触しないビジネスを展開しています。

また、イーベイ(eBay)は8年前からすでにインド進出を果たしていましたが、

同社がそもそも同様のプラットフォームを提供するビジネスモデルであったことが功を奏し

インドのオンラインストアランキングで第2位にランクイン(DesiDime社による調査

すでにインドでの存在感を強めています

さらに、今年の6月にはインド大手Snapdealとの業務提携、および、投資計画を発表しました。

外国企業のオンラインショッピング市場参入にともない、

今後さらなるサービス向上が期待されます。

 

(運よく飛行機から見ることができた日の出@南シナ海上空↓)

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インドに多大な影響を与えた外国人を知る

「インドに多大な影響を与えた外国人3名と言えば?」

そう聞かれて誰を思い浮かべるでしょうか。お恥ずかしながらピンとこなかった私。

インド駐在経験が豊富なある方からの一言「インドに住むならそれぐらい知っておけ」

そんな言わずとしれた3名の外国人についてご紹介したいと思います。

 

1, マザー・テレサ(1910年マケドニア生まれ。キリスト教徒。)

マザー・テレサは、「飢えた人、裸の人、家のない人、体の不自由な人、病気の人、必要とされることのないすべての人、愛されていない人、誰からも世話されない人のために働く」ことを目的として創立された修道会「神の愛の宣教者会」の創立者です。もともとカトリック教会の修道女で、若いころからコルカタの聖マリア学院で20年近くにわたって地理を教えていた彼女は、後に貧しい人々のために無料で授業を行うようになり、また、ヒンズー教の廃寺院を利用して、ホスピスや児童養護施設を開設。少しずつ彼女の活動がインド全土に知れわたるようになりました。

相手の宗派や置かれている状況を問わずに、献身的かつ長期的に苦しみのなかにいる人々に安息をもたらしたとして、1979年に「ノーベル平和賞」を受賞。ノーベル平和賞と言えば、「核兵器をもたず、つくらず、もちこませず」という非核三原則を提唱した佐藤栄作が日本人として唯一1974年に受賞した賞。また、「インドの宝」という意味で、インド国民に与えられる最高の賞と言われる「バーラト・ラトナ賞」や、アメリカ合衆国政府によって外国人に与えられる名誉市民権で、現時点で歴史上7名にしか授与されていない「アメリカ名誉市民」に選出されています。なんと、インド大統領や首相以外で国葬されたのはあの有名なサティヤ・サイ・ババとマザー・テレサしかいないのだとか。

 

2, ソニア・ガンディー(1946年イタリア生まれ。キリスト教徒)

ソニア・ガンディーはイギリスのケンブリッジ大学留学中にインド人であるラジーヴ・ガンディーと知り合ったことによって人生の大きな転機を迎えます。つまり、インド初代首相ジャワハルラル・ネール氏、その娘でその当時の首相インディラ・ガンディー氏、さらにその息子がラジーヴ。つまり、ソニアはネール・ガンディーの一族であり、かつ、当時のインド首相の息子ラジーヴと恋に落ちて1968年に結婚します。

ラジーヴは1980年ラジーヴの弟の飛行機事故を機に政治に関わり始め、1984年母親インディラの暗殺後にその地位を引き継いで首相に就任しました。そして、ソニアはついにインドのファーストレディーになります。しかし、悲劇的なことに1991年に夫であるラジーヴまでも暗殺されてしまいます。ラジーヴは、統一タミル国家建設を目的としたLTTEという過激派グループの女性自爆テロによって暗殺されましたが、その暗殺現場は他でもないタミル・ナードゥ州のチェンナイ郊外でした。

2004年に迎えた総選挙では、イタリア人であるソニアがついに首相候補として選出されましたが、イタリア生まれであることが批判されていたこともあって自ら首相就任を固辞。代わりにマンモハン・シンを首相に指名したという経緯がありますが、現在もなおコングレス党(インド国民会議派)の総裁として、夫が暗殺された後も政治に関わり続けています。

 

3, 鈴木修(1930年日本生まれ)

そして、忘れてはいけないのがなんと言っても我らが日本人である鈴木修氏。インドの自動車産業を振り返ると、鈴木修氏が率いるスズキのインドにおける影響力がいかに大きかったかがよく分かります。遡ること80年以上も前の1930年代、米ゼネラル・モーターズ(GM)と米フォードはすでにノックダウン方式による生産をインド国内で始めていました。しかし、インド政府は国内産業を保護するために、外資規制や部品輸入の制限等を行い、ついに1954年にGMとフォードはインドから撤退してしまいます。そんなGMとフォードの撤退以降、外資として初めてインド市場に参入したのがスズキ自動車です。

インド政府とスズキ自動車の合弁であるマルチ・ウドヨク社は、当時のインド首相であったインディラ・カンディーの次男であるサンジャイ・カンディーが、国民車開発構想の下に立ち上げた自動車メーカーを国有化して外資と組むことで、それまでの技術や工業化の遅れを取り戻すことを目的として1981年2月に設立されたもの。当初、インド政府は欧州メーカーと組む予定だったそうですが、鈴木修氏社長自らが、当時GM本社があるデトロイトに出向いていたインド調査団を訪問し、積極的なプレゼンテーションによって相手の関心を惹きつけ、インド政府をこちらに振り向かせたことによって、政府との合弁によるインド進出を見事に果たしました。鈴木修氏の力強いリーダーシップとインド市場に対する覚悟が、スズキ自動車の海外事業の強化だけにとどまらず、インド自動車産業そのものの発展や技術革新等に大きく貢献しました。

 

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インド政府と国民の金(ゴールド)攻防戦

世界的な金価格の暴落がメディアを賑わせています。

田中貴金属工業(株)のホームページによると

2012年10月で1グラム当たり約5,000円だったのが

2013年末に1グラム当たり約4,100円まで暴落

そして、2014日1月7日付の日経新聞によると

金保有割合が多いことで有名なスイス国立銀行が

2013年3月期において約1兆400億円もの損失を計上する予定であることを発表しました。

スイス国立銀行にとって配当を見送るのは1907年の業務開始以来で初めてであるとのこと。

 

さて、金相場でよく話題になるのがインドの金需要です。

中国と並んで世界最大の金消費国であるインドでは

結婚の際に女性側の家族が男性側の家族に

持参金を支払ったり貴金属類や宝石などを贈る「ダウリー」という習慣があります。

このダウリー制度によって様々な痛ましい事件が起きている社会問題性から

この制度は50年以上も前にインド政府によって禁止法が施行されましたが

習慣として今でもカースト制度と同様、根強くインド社会に残っているようです。

また、金や金宝飾品が宗教的背景からも好まれていることもあって

インドにおける金需要は今後も縮小することは無さそうです。

 

むしろ、そんなインドの金需要は人口増加とともに金の輸入量を拡大させており、

インドが慢性的な貿易赤字に陥っている大きな一因にもなっているようです。

貿易赤字に頭を悩ませているインド政府は莫大な金輸入量を抑制するために

ここ数年で段階的に金の輸入関税を引き上げてきました。

2012年1月に2%だった関税を、同年4月に4%に引き上げ、

さらに2013年1月に6%、同年6月に8%

そして、同年8月にはついに10%にまで引き上げました。

また、昨年、インド最大の祭りであるディワリや結婚シーズンを迎える直前の9月に、

東南アジア等からの安価な宝飾品の流入を防ぎ、かつ、国内宝飾品産業を守るために

金の宝飾品の輸入関税を15%まで引き上げました。(金の輸入関税は10%で据え置き)

金輸入については外国貿易当局からの許認可取得を義務付けたり

輸入した金の20%は再輸出しなければならないとする規制も発表しています。

その結果、世界的に金価格が暴落している中、

インドルピー建て金価格は比較的高水準を推移しているようです。

 

ちなみに、インド国外を6か月以上滞在したNRIs(インド人の非居住者)は

最大1キロまでの金や宝飾品の個人輸入が認められているとのこと

そこで、国内の宝飾品店はインド国外に住むNRIsに対して

金を個人輸入させることにより仕入原価を削減しているようです。

航空券代や輸入関税を負担しても、それでもまだ利益が出るほど

世界とインド国内の金価格には大きなギャップが生まれているわけです。

また、輸入関税分さえも利ざやで稼ぐために密輸も増えてくるものと思われます。

公式な金輸入量を抑制しても、その分非公式な金輸入量が増えてしまう構図

金輸入を抑制したいインド政府と、金を買い続けるインド国民との攻防戦は続きます。

 

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面接はご家族もいっしょ?インドの家族愛

「インド人スタッフの採用は難しい」

そんな話を日系企業の駐在員から

今まで何度も聞いたことがあります。

チェンナイでは完全に売り手市場になっていて、

なかなかいい人が見つからない上に、

当然の話ですが、スキル・経験のあるインド人求職者ほど

かなりの高待遇を要求してくるのだそうです

ある人材紹介会社の話では、希望年収は平均でも現在の収入の20~30%アップ

たくさんの会社からオファーレターを貰いならが転職活動を続け、

そのオファーレターを利用しながら

より高い待遇のオファーを出してくれる会社を探すのだとか。

なので、ようやくいい人を見つけて採用オファーを出しても、

結局、入社しないケースが多いのだそうです。

また、退職するまでの期間が長い場合も多いようで、

その人の気が変わらないうちに早く入社してもらうために

ある一定のお金を企業が負担をすることによって

退職時期を早めてもらう(買取制度を利用する)企業も多いようです。

 

一方で、興味深いお話も聞いたことがあります。

「インド人との面接当日、ご家族全員がいっしょに現れた」

「採用したインド人の家族が突然オフィスの視察に来た」

「採用が決まって契約までしたのに入社初日に来なかった」

「入社初日に来たのは母親だった」

私が働いている会社でもインドらしい出来事がありました。

ちょうど昨年末のとある月曜日に

一緒に働いていたインド人スタッフから

「2か月後に結婚が決まりました!」と。

「それはおめでとう!!!」ということで

「いつ出会ったの?!」「どんな人なの?!」などと質問すると

金曜日、つまり3日前。

そして、その2日後の水曜日

「仕事を辞めないといけない」と。

「え?なんで?」と聞いてみると

どうやら、婚約者のご家族からのリクエスト。

もっと有名なブランドのある大企業に勤めてほしい、と。

結婚式までに転職しないといけないということで、

その後、早々にに有名な某大企業の内定を勝ち取り

転職していったのでした。

 

日本と比べると、インドは家族とのつながりが本当に強い

自分の人生なんだから、と個人の自由を尊重することも大切

一方で、家族あっての自分なんだから、と自分を犠牲にしてでも家族の意向を尊重することも大切

インドはその後者をより大切だと考える文化のように感じます。

とは言っても、日本も30年前は家族とのつながりがもっと強かったのだろうか

そう考えると、インドも30年後は・・・

いやいや、インド独特の家族愛は今後も変わることはないだろうな

自分の人生と家族の人生。

その両方をうまく大切にできる道を模索していきたいですね。

 

(牛さんが通られますので少しお待ちを・・・)

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世界中に旋風を巻き起こすUber社とは?

すでにご存知の方も多いとは思いますが、

世界中のタクシー業界に新たな旋風を

巻き起こしている米国企業があります。

2009年にサンフランシスコで創立された“Uber”社です。

ゴールドマン・サックスやグーグルの投資会社等が出資しており、

現在、45ヶ国150都市以上で事業展開しています。

日本では東京都心で既存タクシー会社の空車を利用したサービス展開を行っていて、

インドでもすでにチェンナイを含む主要都市においてサービスの利用が可能です。

まずは、インド国内のケースをもとに具体的なサービス内容を簡単にご紹介しておきます。

 

Ubar 1

Uberはタクシーの乗降車をより安心で快適にしたサービスで、

ダウンロードした専用アプリを使うことによって以下のことを可能にしています。

1、マップ上で乗降車位置を事前に指定

2、GPS機能を使って最も近くにいる車を自動配車(到着すると通知もあり)

3、運転手の顔写真、利用者評価、車両番号、車種等を事前に確認

4、専用アプリに登録した決済情報により自動的に支払完了

5、領収書は自動的にメールで配信

 

ちなみに、インドではUber社が手数料として

利用料金の20%を得る仕組みとなっているようですが、

Uber社のビジネスモデルは各国の法規制によって様々のようです。

(例えば、日本ではタクシー事業ではなく、「第2種旅行業者(仲介業者)」として事業展開しているようです。)

 

なお、日本のタクシー業界はサービスの質と価格をある程度均一にすることを目的に

国土交通省がタクシーの台数規制と料金規制を強いていますが、

東京に進出しているUbar社は、

従来の日本のタクシーサービスの質に変化を与えることになるため、

タクシー業界に新たな風を送り込むことになりそうです。

しかしながら、利用者にとっては便利である一方で、

世界各国のタクシー業界からは大きな反発もあるようで

実際、フランスやイタリアではUber社の参入に対して反対も多くあり、

タクシー組合による大規模な集団デモも起きているとのこと。

 

Ubar Black

(Source:Uber社のホームページより抜粋)

 

私が住んでいるチェンナイでは、日本のような ”流し” のタクシーはなく

基本的にコールセンターに電話をして、場所を説明し、30分から1時間程度待って、

乗車後はドライバーに行き先を説明し、降車時には現金で支払わなければならないので、

このUber社のサービスは大変便利で、少しずつ利用者が増えているようです。

 

今のところチェンナイではタクシー業界からの反発の声は聞こえてきませんが、

一方で、この度2014年8月に発表されたRBI(インド準備銀行)の通達により

Uber社のインドにおける事業展開の障壁になる可能性があります。

次回はそのあたりのRBI発表の通達についてご紹介したいと思います。

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