by 田中啓介 / Keisuke Tanaka

はじめまして!『INDIA GO!』にご訪問下さりありがとうございます。

「インドってどんな国?」このブログは、私が2012年8月に初めてインドに移住するまでに思い描いてきた疑問をひとつひとつ明らかにしていく旅日記のようなものにしたいと思っています。また同時に、日本人が、日本企業がこれからインドに進出する上で役に立つような情報も合わせて発信していきたいと思います。

 

日本国内の内需だけではもはや長期的な成長が期待できない日本企業。そして、将来の展望が見えずに閉塞感を感じている日本の若者。しかし世界を見わたすとアジアの個人消費は今この瞬間にも着実に成長を続けており、2020年には欧州や米国をも上回って世界最大の市場になると予測されています。2012年5月に訪問した香港の街を歩いてみただけでも、みんなギラギラと目を輝かせて生きているのがよく分かります。世界の中で、アジアの中で、日本企業が、そして日本人が、どのようにして将来のビジネスチャンスを獲得していくか、そして、希望に満ちたワクワクした人生を過ごしていくか、そのことを自らの経験を通して考え、提案していけたら面白いなーと思っています。

 

なぜインドなのか?

インドに行ったこともないのに、なぜインドを選んだのか?そうよく聞かれますが、正直、「直感」でしかありません。ただ、あえてその理由を探してみると、青天井に広がる将来性、可能性。インドという国、インド人という人種を好きになれそうだという自分なりの感覚。独自に発達した得体の知れないインド文化に対する好奇心。インドで仕事をしたい人がまだまだ少数派だという事実の裏にきっとあるチャンス。インドは、2011年時点で世界2位(約12億1,000万人)の人口が、2025年には世界1位(約14億6,900万人)になると予想されています。そして、2060年まで人口増加が続くと言われている(参考:”World Population Prospects:the 2010 revision”)。中国、タイ、ベトナム等ではすでに少子高齢化と同時に近い将来の人口減少が予測されますが、インドは、人口の50%以上が25歳未満という若い国であり、個人消費の成長を長期的に、かつ、着実に牽引しています。

 

それから、3年近くインド人と一緒に仕事してきた実感から、彼らは ”ちゃんと正しいことをしようとする” 国民性を持っていると感じたことも大きいかもしれません。もちろん、お金を過剰に請求してきたり、嘘をついたり、そんな低レベルなごまかしは日常茶飯事のようですが(笑)。インドで長年住んだ日本人が共通して言うのは“治安の良さ”です。5000年以上もの歴史を持つと言われる「カースト制度」が未だに残っていて、貧富の差が非常に大きいにもかかわらず、「インドで危険な目に合いそうになった記憶が全くない」のだとか。”今の自分が貧しいのは前世が悪いことをしたからだ”、”良いことをすれば天国に行ける”、ヒンドゥー教や仏教発祥の地としてのインドが持っているそんな輪廻転生の宗教観や、星占いやご縁を大切にする彼らの価値観は、きっとどこかで日本人に通じています。

 

そして、何より好奇心を覚えるのが、仕事ではあれだけいい加減なはずのインド人が(笑)、どうして高度な緻密さを要求されるIT産業や医療技術をあそこまで発達させることができたのか。そして、世界三大伝統医学の1つであるアーユルヴェーダやヨーガ、さらに、医食同源としてのインドの食文化、ハリウッドよりも多くの作品が作られているというボリウッド(インド映画)などインド独自に発達した産業、文化が彼らの人生にどのような影響を及ぼしているのかにとても興味があります。

 

生活インフラや衛生面、気候など、現地の生活環境になれるまではきっと大変だと思います。そして、いろいろな仕事上の手続もきっとうまく進まない。道路はいつも大渋滞、とにかく人が多すぎ、街はゴミだらけ、騙される、ぼられる、、、。マイナス面ばかりが耳に飛び込んできます。だからみんな行きたがらない。でも自分がどう感じるかは実際に行ってみないと分からないものです。だから30代なりのチャレンジをしてみようと決意した次第です。

それではブログでお会いしましょう!

2012年8月20日吉日