インドの最も有名な娯楽と言っても過言ではないのが「映画」でしょう。ひと昔前のインドでは「映画が唯一の娯楽」という時代もあり、今も人々の間で大人気なのがボリウッド映画です。
ボリウッド映画とは
ボリウッドは日本ではまだまだマイナーで、知っている方も少ないかもしれませんが、実は映画の制作本数はインドが世界一なのです。そして、ボリウッドのトップ俳優のなかには、ハリウッド俳優よりも稼いでいる人たちもいるほど。
なお、「ボリウッド」とは正確にいえば、ヒンディー語の映画を指します。インドは多文化、多言語の国。映画も地域によって言語が違い、ヒンディー語の映画はボリウッド、タミル語は「コリウッド」、テルグ語は「トリウッド」などといいます。近年、日本でも大ヒットした「バーフバリ」はテルグ語とタミル語で作られたので、実はボリウッドではないんですよ。
インドのまちを歩けば、人気俳優の大きな看板があったり、オートリキシャに乗ればドライバーの推し俳優の写真が貼ってあったりします。
そして、インド映画の代名詞ともいえる「ダンスシーン」。最近は、ダンスシーンのない映画も増えてはいるものの、インド人はダンスシーンが大好き。ゴージャスな衣装で、大人数で踊るシーンは迫力満点です。
そんなダンスシーンも交えながら、インド人から絶大な人気を誇る俳優陣をご紹介しますね!
人気のボリウッド俳優5選!~女性編~
1, ディーピカー・パードゥコーン(Deepika Padukone)
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インドにいれば彼女を見ない日はないと言えるほど、大人気の女優さんです。2013年「世界で最も美しい顔」12位にも選ばれました。2007年、『Om Shanti Om(恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム)』で新人ながら、トップ俳優のシャー・ルク・カーンと共演するヒロインに抜擢され、鮮烈なデビューを果たしました。
映画『Goliyon Ki Raasleela Ram-leela』
「インド版ロミオとジュリエット」といわれるこちらの作品。このダンスシーンでは、グジャラート州の円になって踊るダンスを迫力満点に披露しています。
2, プリヤンカー・チョープラー(Priyanka Chopra)
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2000年のミス・ワールドに輝いたプリヤンカーは、ボリウッド映画のみならずハリウッドにも進出しています。女優だけではなく歌手としても活動し、マルチな才能を発揮しています。2016年、米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」に選ばれました。
とてもセクシーなイメージのある彼女ですが、『バルフィ!人生に唄えば』では障がいのある女性を好演しています。
映画『Bajirao Mastani』
こちらの作品では、先ほどのディーピカーと共演しています。二人の美しい女優のかけ合いにうっとりしますね。
3, アーリヤー・バット(Alia Bhatt)
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今若手の女優のなかで最も勢いがあるのが、アーリヤー・バットではないでしょうか。次々とヒット作に出演し、キャリアを築いています。昔はぽっちゃりでしたが、今はとてもスレンダーになりました。
映画『Gangubai Kathiawadi』
最新作のこちらのダンスシーンが超人気で、この曲で踊るインド人が続出しています。ムンバイのマフィア・クイーンとなった女性を描いた実話だそうです。ぜひ日本でも公開してほしいですね。
4, マドゥリ・ディークシット(Madhuri Dixit)
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「ボリウッド界のダンスクイーン」の異名を持つマドゥリ。現在50歳を超えますが、その人気は今も顕在です。女優としての活動だけではなく、ダンスコンサートも行っています。
映画『Devdas』
同じくスーパー女優のアイシュワリヤー・ラーイと共演したこのダンスシーンはあまりにも有名。映画『Devdas』は2002年のカンヌ映画祭で上映され、米タイム誌の「ミレニアムのベスト10映画」にも選ばれました。
5, カトリーナ・カイフ(Katrina Kaif)
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イギリスとインドのハーフであるカトリーナは、香港生まれのイギリス育ち。最初はヒンディー語が話せなかったことから、なかなか役が獲得できなかったという過去を持つ苦労人です。しかし、ヒンディー語やダンスを猛特訓してキャリアを築いた努力家でもあります。
映画『Jab Tak Hai Jaan(命ある限り)』
日本でも公開されたこちらの映画。「キング・オブ・ボリウッド」の異名を持つシャー・ルク・カーンと共演しています。ハーフの顔立ちの彼女は、サリーや民族衣装ではなく現代的な衣装の作品が多いような気がします。
人気のボリウッド俳優5選!~男性編~
1, アーミル・カーン(Aamir Khan)
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日本でもヒットした映画『きっとうまくいく』に出演。アーミル・カーンはこだわりが強く、納得した作品にしか出演しないことでも有名です。
主演作品でインド映画の全世界歴代興行収入1位を5回も記録しています。2013年、米TIME誌の「世界で最も影響力のある100人」にも選ばれました。
映画『Dangal(ダンガル きっと、つよくなる)』
日本でも上映されたダンガルは、実話をもとにした作品。二人の娘をレスリングのオリンピック選手にすべく奮闘する父親を熱演しています。これ、とにかくめちゃくちゃ泣きました……
2, サルマン・カーン(Salman Khan)
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80作以上のボリウッド映画に出演し、インドの映画史で最も有名な俳優の一人といわれています。むきむきマッチョのすごい肉体を持つ彼は、インド人男性から絶大な支持を得ています。
映画『Bajrangi Bhaijaan(バジュランギおじさんと、小さな迷子)』
日本でも公開された本作。パキスタンから来て迷子になった女の子と、サルマン・カーン扮する正直者の主人公との交流を描く、心温まる作品です。
3, シャー・ルク・カーン(Shah Rukh Khan)
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「キング・オブ・ボリウッド」「キング・カーン」などの愛称で親しまれているシャー・ルク・カーン。1990年代からボリウッド映画界で圧倒的な人気を博し、インド人俳優の年収ランキングではトップの常連です。
映画『Chennai Express』
トップ女優のディーピカーと何度も共演しているシャー・ルク・カーン。こちらの「ルンギ・ダンス」は当時めちゃくちゃ流行りました。キャッチーで耳に残るサウンドですよね。
ちなみに、アーミル・カーン、サルマン・カーン、シャー・ルク・カーンの3人は合わせて「3大カーン」と呼ばれています。全員50代ですが、今も衰えない人気はすごいですね。
4, ランヴィール・シン(Ranveer Singh)
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インドの中で最も出演料が高額な俳優の一人といわれているランヴィール・シン。色気とキレのあるダンスで、インドでの人気を不動のものにしています。2018年にはディーピカー・パードゥコーンと結婚。トップオブトップの夫婦ですね。
映画『Goliyon Ki Rasleela Ram-leela』
私が度肝を抜かれたのがこちらのダンスシーン。コミカルな動きなのに、めちゃくちゃカッコいいです!肉体美も披露しています。
5, ランビール・カプール(Ranbir Kapoor)
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ボリウッド界の名家と言われるカプール家に生まれたサラブレッドで、有名女優カリーナ・カプールは彼のいとこ。キレキレのダンスを披露する彼ですが、演技力にも定評があり、『バルフィ!人生に唄えば』では耳の聞こえない青年を好演しています。
映画『Yeh Jawaani Hai Deewani(若さは向こう見ず)』
動きにとにかくキレがあります。むきむきマッチョが多いボリウッド俳優に見慣れてしまうと、「彼はちょっと細いかも……」なんて思ってしまう私は感覚がマヒしているのでしょうか。
ボリウッド映画はダンスシーンだけを見ていても楽しいもの。YouTubeにたくさん動画があるので、ぜひお気に入りの俳優を探してみてくださいね。