最近、私が通っている英会話の先生の勧めで、インドの英字新聞「THE HINDU」を毎日読むようにしています。…というとちょっと格好いい感じがしますが (?!)、
実際は読むというより、主にトピックの題名だけを見たり、写真を見たりする程度で、なんとか一つのトピックの中身まで読めたら良し!というレベルです・・・汗。
ちなみに、いつもは店頭で「THE HINDU」を買っているのですが、3ルピー(約5円)とかなりお買い得なお値段です。
このような読み方の私でさえ最近毎日見かけるニュースに、毎回「蚊」の絵とともに書かれている、「デング熱」のことがあります。
今年はチェンナイのあるタミルナードゥ州で「デング熱」の患者数が多いとのことです。暫定的な数字ではあるものの、昨年のタミルナードゥ州でのデング熱患者数は2501人(死者9人)だったのに対し、今年は患者数5376人(死者39人)なのだそうです。
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ちなみに…
デング熱はデングウイルス感染によって起こり、そのウイルスを運ぶのはシマカというグループの「蚊」(日本でいうヤブ蚊)で、その蚊にさされることによって人から人に感染。第4類感染症。
【症状】
潜伏期間は3〜8日。主に発熱、頭痛、筋肉痛、関節痛など。通常は発症後1週間前後で消失し、後遺症なく回復する。
その一方でデングウイルス感染後、出血傾向も伴うデング出血熱となる場合や、ひどい場合には血圧が下がるようなショック症状となる場合(デングショック症候群)や、死に至ることもある。(致死率は数%〜1%以下)
【治療薬】
抗デングウイルス薬はなし。対症療法である、輸液や解熱鎮痛剤(※)などを投与。
(※)主にアセトアミノフェン。アスピリンなどのサリチル酸系は出血傾向やアシドーシスを助長するため禁忌
【予防】
ワクチン、予防薬はなし。蚊にさされないようにする(具体的には長袖、長ズボン、虫除けスプレー必須!)。
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デング熱患者はタミルナードゥ州の中でもチェンナイ郊外の地域で多いようです。その背景一つには、生ゴミ処理の行程がしっかりしていないために山のように生ゴミが積まれている地域があり、それが蚊の発生につながっているためだといいます。(多くの地域では「デング熱」の原因となる蚊を駆除するための対策も施されているようですが・・・)
チェンナイは日本で想像していたよりも都会で住みやすい街だと感じることも多々ある一方で、このようなニュースも又インドの現実なのだと思うと考えさせられます。
日本では今は秋まっさかりと聞いていますが、インドではまだまだ蚊取り線香が手放せません・・・。
参考:THE HINDU(2012年10月18日版)
国立感染症研究所 感染症情報センター
http://idsc.nih.go.jp/idwr/kansen/k04/k04_50/k04_50.html