世界最古とも言われるインドの伝統医学アーユルヴェーダ。
世界最古の伝統医学アーユルヴェーダ
アーユルヴェーダといえば、「ハーブオイルを使ったインド式リラクゼーションマッサージ」。
しかし、アーユルヴェーダというのは、実は歴としたインドの”伝統医学”です。
世界の三大伝統医学といわれる
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中でも、インド医学のアーユルヴェーダは世界最古の伝統医学で、「生命の科学」と言われています。
サンスクリット語の「アーユス(Ayus)=生命」と「ヴェーダ(Veda)=知識、学問、真理」を意味する言葉を語源としています。
ケーララ州とタミルナードゥ州で発展をとげたアーユルヴェーダ
アーユルヴェーダは、紀元前3000~500年頃、古代インドの賢者や聖者、哲学者、医学者たちが長年にわたって発展させていったと言われています。
アーユルヴェーダ医学では、自然の持つ力を使って体のバランスを取り戻すことをとても重視しています。そのため、植物、ミネラル、動物由来の素材など、自然由来の材料を使った薬が処方されています。
また、タミルナードゥ州にはシッダ医学という、タミルナードゥ州の歴史と文化に深く根差した伝統医学もあります。
アーユルヴェーダ同様に紀元前から発展し、ハーブやマッサージを使った療法を行なっています。
20年にわたり学び続けるアーユルヴェーダセラピスト
日本では、1980年代からはじまったヨーガブーム。その中でヨーガとともにアーユルヴェーダも紹介されていきました。
そのため、ヨーガや瞑想にアーユルヴェーダを取り入れたプログラムが多く、アビヤンガやシロダーラ、スチーム浴など、日本では健康や美容のためのリラクゼーション療法としての印象が強いかもしれません。
2007年、ケーララ州での研修を経て、インド政府機関BSS認定パンチャカルマセラピストディプロマを取得。
その後も、数々のアーユルヴェーダ施設、アシュラムなどを訪問し、BAMドクターコースの聴講や治療現場実習など、現地での学びを続けてきました。
※BAMS : 国家資格Bachelor of Ayurveda, Medicine and Surgery
古典のままのアーユルヴェーダが残る南インドで
アーユルヴェーダサロンをオープンしたい人、アーユルヴェーダセラピストの仕事をしたい人を対象にしたこのツアーは、2007年からから2012年までの5年間続き、その後は、同じくケーララ州トリシュールにあるVAIDYARATHAMに研修の場所を移しました。
田島さん
南インドは、古典に記されたままのアーユルヴェーダや伝統習慣をそのまま受け継ぎ続けています。 他のエリアや国ではなかなか体験することができないアーユルヴェーダがここにはあります。 ですから、南インドで学ぶことにこだわりを持っています。 |
2023年8月、コインバトールAVPで研修ツアー開催
田島さん
今回の研修では、日本では体験できないアーユルヴェーダ教育法で、現地で受け継がれているアーユルヴェーダ療法や健康維持法などを学びます。 古典に基づいた伝統的なアーユルヴェーダを学ぶことで、新たな視点を得ることができます。 日本でアーユルヴェーダを伝えていきたい人たちが、これまでの問題や課題の糸口をつかむことができるような講座になると思っています |
田島さん
2012年以降に提携していたVaidyaratnamのスタッフにも元AVPの方が沢山いて、AVPはとても身近な存在でしたが、直接の繋がりはありませんでした。 |
田島さん
このとき、AVPのフィロソフィー(哲学)に触れて感動し、いつかAVPの本拠地で滞在型の研修をしたいと、ずっと思っていました。 そして2020年に初めて直接コンタクトを取ることになります。 |
保守と先進がバランス良く混ざり合うコインバトール
AVPは1930年に設立されたインドの伝統的なアーユルヴェーダ医薬品メーカーで、長年にわたってアーユルヴェーダの研究、開発、製造、販売を行ってきました。
植物由来の原料を使用し、伝統的なアーユルヴェーダの製法と現代の最新技術を組み合わせた製品を製造しており、Arya Vaidya Chikitsalayam & Research Institute (AVCRI)では、専門医による診断と治療も提供しています。
田島さん
コインバトールは、保守と先進のバランスがちょうどいい街だと思います。政治やビジネス意識の高い人も多いようにも感じます また、“コインバトールといえば極上の朝ごはん”と、ケーララの人に言われるほど、美味しいご飯とコーヒーやお茶が楽しめます。 私は特に、コインバトールの郷土料理である雑穀料理が大好きで、この街でしか味わえない優しい味に癒されます。 |
生命の仕組みを知って自分の命に責任をもつこと
田島さん
アーユルヴェーダは単なる医学体系や知識ではありません。 『生きる』ことそのものに深い洞察力を持って、個人の人生を、社会全体を、どう豊かにしていくのかという問いを立てながら、あらゆるソリューションを明示しています
アーユルヴェーダを学ぶことは、生命の仕組みを知って自分の命(人生)に責任をもつことです。 そして、社会を健康的に豊かにしていくための土台づくりをするものです。アーユルヴェーダの源になるインドの信仰や文化、価値観から学べることは、現代日本人が抱えている多くの問題や困難に対する新ししい視点を得ることができると考えています |
世界を違う視点から見ることができる場所
田島さん
私にとってインドは、世界を違う視点から見ることができるもう一つの眼であり、未来を照らす光です。 |
長い歴史を持ち、今でも脈々と受け継がれているものは、そこになにか普遍的ものが秘められているのだと思います。
田島恭子さんのHP:アーユルヴェーダセラピストの教科書