面接はご家族もいっしょ?インドの家族愛

by 田中啓介 / Keisuke Tanaka

「インド人スタッフの採用は難しい」

そんな話を日系企業の駐在員から

今まで何度も聞いたことがあります。

チェンナイでは完全に売り手市場になっていて、

なかなかいい人が見つからない上に、

当然の話ですが、スキル・経験のあるインド人求職者ほど

かなりの高待遇を要求してくるのだそうです

ある人材紹介会社の話では、希望年収は平均でも現在の収入の20~30%アップ

たくさんの会社からオファーレターを貰いならが転職活動を続け、

そのオファーレターを利用しながら

より高い待遇のオファーを出してくれる会社を探すのだとか。

なので、ようやくいい人を見つけて採用オファーを出しても、

結局、入社しないケースが多いのだそうです。

また、退職するまでの期間が長い場合も多いようで、

その人の気が変わらないうちに早く入社してもらうために

ある一定のお金を企業が負担をすることによって

退職時期を早めてもらう(買取制度を利用する)企業も多いようです。

 

一方で、興味深いお話も聞いたことがあります。

「インド人との面接当日、ご家族全員がいっしょに現れた」

「採用したインド人の家族が突然オフィスの視察に来た」

「採用が決まって契約までしたのに入社初日に来なかった」

「入社初日に来たのは母親だった」

私が働いている会社でもインドらしい出来事がありました。

ちょうど昨年末のとある月曜日に

一緒に働いていたインド人スタッフから

「2か月後に結婚が決まりました!」と。

「それはおめでとう!!!」ということで

「いつ出会ったの?!」「どんな人なの?!」などと質問すると

金曜日、つまり3日前。

そして、その2日後の水曜日

「仕事を辞めないといけない」と。

「え?なんで?」と聞いてみると

どうやら、婚約者のご家族からのリクエスト。

もっと有名なブランドのある大企業に勤めてほしい、と。

結婚式までに転職しないといけないということで、

その後、早々にに有名な某大企業の内定を勝ち取り

転職していったのでした。

 

日本と比べると、インドは家族とのつながりが本当に強い

自分の人生なんだから、と個人の自由を尊重することも大切

一方で、家族あっての自分なんだから、と自分を犠牲にしてでも家族の意向を尊重することも大切

インドはその後者をより大切だと考える文化のように感じます。

とは言っても、日本も30年前は家族とのつながりがもっと強かったのだろうか

そう考えると、インドも30年後は・・・

いやいや、インド独特の家族愛は今後も変わることはないだろうな

自分の人生と家族の人生。

その両方をうまく大切にできる道を模索していきたいですね。

 

(牛さんが通られますので少しお待ちを・・・)

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