昨今、インドではオンラインショッピングが盛んです。
IAMAI (Internet And Mobile Association of India) によると
インドのインターネットユーザーは
2012年時点で全人口の10%、約1億3,700万人
オンラインショッピングの市場規模は
2012年時点で約4,700億ルピー(約7,500億円)だったのが
2013年度は前年度比33%増の約6,300億ルピー(約1兆円)まで拡大すると予測しています。
また、昨年まではオンラインショッピングの大部分が航空券やホテル代などで
旅行以外のショッピングについては2012年時点で全体の約27%に過ぎなかったようですが、
それが、2013年度には約41%まで成長すると予測されています。
さて、インドで有名なオンラインショッピングサイトと言えば “Flipkart” と “Snapdeal” です。
インドでのオンラインショッピングはこれまで一対多のB2C取引モデルが中心でしたが
いくつかのサイトでは、今年から不特定多数の多対多の取引を可能にした
「マーケットプレイス」モデルに移行しつつあります。
これは、製品情報はウェブ上で公開されますが、
実際の取引は第三者である現地の業者と消費者との間で行われる方式です。
つまり、「マーケットプレイス」とは売り手と買い手が自由に参加できる取引市場
しかし、一方で物流インフラや配送センターの未整備によって
商品の破損や盗難、お金を払ったのに商品が届かない、などの問題が発生しており、
代金引換払いや返品サービスなどを導入するなどして、
ここ数年で少しずつサービスの向上が図られているようです。
ちなみに、現在インド政府は、外国企業がオンラインを通じて
消費者に直接商品を販売する「Eコマース」を禁止していますが、
「マーケットプレイス」モデルを採用することにより、
今年の6月にアマゾン(Amazon)がついに“Amazon.in”をインドに開設しました。
つまり、在庫を持って消費者に直接商品を販売するのではなく、
在庫を持たずに、売り手と買い手が自由に取引できるプラットフォームを提供することによって、
インドの外資規制に抵触しないビジネスを展開しています。
また、イーベイ(eBay)は8年前からすでにインド進出を果たしていましたが、
同社がそもそも同様のプラットフォームを提供するビジネスモデルであったことが功を奏し
インドのオンラインストアランキングで第2位にランクイン(DesiDime社による調査)
すでにインドでの存在感を強めています
さらに、今年の6月にはインド大手Snapdealとの業務提携、および、投資計画を発表しました。
外国企業のオンラインショッピング市場参入にともない、
今後さらなるサービス向上が期待されます。
(運よく飛行機から見ることができた日の出@南シナ海上空↓)