2014年9月27日(土)の昼過ぎ
タミル・ナードゥ州首相である
ジャヤラリタ氏(66歳)に有罪判決が下され、
実刑4年の懲役。10億ルピーの罰金が言い渡されました。
チェンナイ市内では多くの警察官が出動して
メディア関係者と共に街中は騒然としており
また、不気味な静けさもあって物々しい雰囲気です。
その頃、外出先のカフェにいたのですがすぐに店から締め出されてしまいました。
また、同氏の政権グループであるAIADMK支持者が暴徒化して
公共バスや二輪車、自動車等が放火にあったり、
最大のライバル政権でもあるDMK関連者が被害にあっている模様です。
18年も続いたという裁判でいったい何が起こっていたのか
ニュースや新聞等の記事を参考に簡単にまとめておきたいと思います。
(Source:2014年9月27日付”THE HINDU”紙の記事より)
ジャヤラリタ氏がタミル・ナードゥ州の州首相に初めて就任したのが1991年
AIADMK政権の州首相となったジャヤラリタ氏に対して、
その当時、Janata政権(現在のBJP政権)のリーダーであり
そして、18年前に裁判を起こした当事者でもあったスブラマニアン氏によると
ジャヤラリタ氏の州首相就任当初、同氏には約2,000万ルピーの資産しか無かったとのこと。
しかしながら、1991年に州首相に就任し、申告上の給与は1ルピーであったのにもかかわらず
州首相を辞職した5年後の1996年には、同氏、そして、その同居人3名の
総資産額は約6億6,000万ルピーになっていたのだとか。
これらの資産には土地や金宝飾、サリー等も含まれていて、
また、同居人でありかつ養子でもあるスドハカラン氏の1996年の結婚式では
約5,000万ルピーものお金が使われたと報道されています。
起訴された1996年当時から、第一審裁判所や高等裁判所、最高裁判所と
長い年月をかけてその他も含めて計14件の訴訟が争われていたようですが、
実はそのほとんどが無罪判決に終わっていたようです。
一方で、今回の資産隠ぺいにかかる訴訟に関しては
最大のライバルであるDMK政権のリーダーであるアンバザガン氏と、
そして、当初起訴したBJP政権のスブラマニアン氏の後援もあって
公平な裁判を行うためにも法廷の地がバンガロールに移され、
結果的に18年も続いた資産隠ぺい容疑に対する裁判は
ジャヤラリタ氏に初めての有罪判決が言い渡される結果となったということのようです。
実際、インド国内の政治家の世界はこのような汚職が当たり前のようで
インド人にとってはこんなこと日常茶飯事だと言わんばかりの様子ですが、
これを当たり前のままにしてはいかん!
少しずつでも変わっていってほしいものです。
しばらくチェンナイ市内も道路の閉鎖や暴動が起きる可能性がありますので
危険に巻き込まれないよう十分に注意しましょう。