インドに住んでると言うと、やっぱりカレーばっかり食べてるの?って聞かれます。
都会といわれる街では、欧米の料理やオリエンタル料理を好んでいるインド人も多いですが、ここチェンナイでは、まだインドの伝統的な料理が好まれる傾向にあります。
もちろん家庭や信条にもよりますが、インド人の同世代と食事に行くと、ノンベジタリアン向け、いわゆる「ノンベジ」向けと呼ばれる、肉や魚メニューのあるお店に行くことがほとんどです。
日本で「ベジタリアン向け」のレストランを探すのはまだまだ難しいですが、チェンナイで「ノンベジタリアン向け」のレストランを探すのは簡単です。結構あります。
しかし、インド生活を長く送っていると、そんなに外食ばかりもしていられないので、食肉を買わなければなりません。
ローカルの肉屋とデリバリー専門店
味付けをちゃんとすれば、ごはんがすすむおかずになる。調味料さまさまです。
小分けにして冷凍しておくスタイルが多いです。
買いに出かける場合
オンラインデリバリー
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ちなみに私はオンラインで購入するのが一番楽だと思っていたのですが、逆に自宅で待っていないといけないという時間のしばりがあり、自宅でオンライン会議などが多い時期は中断しなければならないというデメリットがあります。
なので、出かけたついでに購入して帰ることも多いのです。
Fresh and Frozen Foods
さて、まず、Fresh and Frozenは、わりと昔からある有名店で、チェンナイに店舗が2つあります。
こちらは大通り沿いの店舗で、一見とても小さい店ですが、奥にスペースが広がっています。
入り口から近いところに輸入調味料やパスタ、ジュースなどが売っていて、奥に肉、魚、冷凍食品が入った大きな冷蔵庫と冷凍庫があります。
さらに奥の部屋で、多くのスタッフが冷凍肉や冷凍魚をパックする作業をしています。
外国人が買う肉の種類をよくわかっていて、すぐに色々と出してきてくれます。
レジの連携もいいです。対応中はスタッフ同士の無駄話もしないしとても気分良く買い物できます。
これ、インドのいろんなお店で買い物をしていて、地味に結構大事なことだと思ってます。
おしゃべり好きな国民性はわかりますが、こっちを優先してくれている態度が伝わってくると、それだけでお気に入りのお店になります。
GRANPAS FRESH AND FROZEN FOODS
こちらの店舗には私は行ったことがありませんが、知人が利用していて、その場で捌いてくれるそうです。
捌きたての新鮮な肉が欲しければ、こちらをおすすめします。
Main Dish チェンナイ店
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Main Dish は日本食材を扱う配達専門のチェーン店で、チェンナイ支店は2022年4月に開店したばかりです。
他、デリー、ムンバイ、バンガロールにもあります。
やはりお値段はそこそこ高いのですが、料理酒やみりん、豆板醤、甜麺醤、納豆、こんにゃく、糸蒟蒻、サラダ油、などが購入できるので、大変助かっています。
まだ買ったことはありませんが、ちょっとした漬物や、紅生姜もあります。
あと缶オープナーがチェンナイでなかなか見つからなかったのですが、こちらで購入できました。
(缶オープナーって、インド人は使わないんでしょうか?)
朝注文するとその日のうちに配達してくれることもあります。基本的には翌営業日だそうで、当日配達が可能かどうかは、商品が用意できるかと人員配置によるのだと思います。
日本人の店長さんとWhats app で連絡ができるので、連絡は日本語でも可。他のスタッフはインド人なので英語。どちらも返事が早くてびっくりします。
インド人と英語でコミュニケーションとるのに自信がなければ、こちらでの注文はおすすめです。
ほんのりと日本風の気配りを感じます。
Licious (リシャス)
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https://indiadesire.com/licious-new-user-offer-25050/
ハイデラバード、ムンバイ、グルグラムに各1カ所、バンガロールに2カ所の加工センターを持ち、全市場で90以上の配送センターを展開しているそうです。
これまでほとんど組織化されておらず、十分なサービスがなかった肉や魚介類のカテゴリーでのデリバリーサービスをシステム化して展開したのは、とても画期的なことです。
昔のインドではとても考えられなかったでしょうが、もはやそれだけノンベジタリアンの人口が多いということなのでしょう。
ニーズが大きいのにサービスが足りていない分野にいち早く目をつけて資金を調達できるのが、成功する秘訣なんだろうなあと、つくづく思います。
伸びてきた理由としてはもう1つあると思っていて、それは Licious は D2C サービスを行っている会社だからです。
D2C とは「Direct to Consumer」の略で、事業者・企業が生産した製品を消費者に直接販売する販売方式です。
インターネットの普及によって、資産が少ない事業者や企業でも直接消費者に商品を販売できるようになり、D2Cが普及したのです。
D2Cでは中間業者を介さず、直接顧客に商品を売ることができるので、仲介手数料が浮いた分の利益を確保できるそうです。そのプラスの収益により、鮮度を安全に保つシステム、お客さんに早く届けるシステムが出来上がっているんですね。
新鮮で早いので、おそらくインド国内に住む日本人の間では一番人気の食肉デリバリーなんじゃないでしょうか。
こちらでも詳しく特集されています。
こちらは新鮮なお肉を冷凍せずに届けてくれるので、受け取ったらすぐに調理ができる、小分けにできる、という利点があり、便利です。
チキンを購入し食べましたが、やはり冷凍のものよりちょっと美味しいような気がします。
マトン、ヤギ肉、魚肉も購入できます。
ヤギ肉は野菜と一緒に焼いて食べましたが、ちょっと固め。
煮込み料理にした方が美味しそうです。
チェンナイのローカルは生きたチキンを購入し、自宅でさばく。
チェンナイの大きな通りや商店街の至る所で、鶏がゲージに入れて置いてあります。
日本人は小学校で鶏を飼うので、こういう光景には馴染みがありますね。
日本人からするとすごく不衛生に感じるお店もあるし、小綺麗なお店もあります。
これはすべて食肉用の鶏です。「肉屋」なので、食肉として売っています。
チェンナイのノンベジは鶏肉ばっかり食べるので、需要は大きいようです。
生きている鶏を買って帰る人もいるし、皮だけ処理して丸ごと一羽分、ぶつ切りになった骨つき肉、など色々あります。焼いたものも売っています。
最初に写真を取りに行った時、生きている鶏がいなくて、「生きてるのは売り切れだよ」と言われました。生きたままお持ち帰りするのが一番安いし人気なのでしょう。
お値段は、
「1kg living chicken 200ルピー」
「1kg cut and clean chicken 280ルピー」 だそうです。
ちなみに、お店で売っているのは全て食肉用のチキンで、卵を産むためのチキンは農場で手に入るそうです。
なので、鶏を飼って新鮮な卵を食べたい方は、農場に行ってみてください。
たいていのお店でマトンも一緒に売っていますが、生きている羊は見かけませんでした。こちらはすでに肉の状態で置いてあります。
グラムあたりの値段は豚肉がとても高い!
チェンナイに来て意外だったのが、店で冷凍肉を買うときに豚肉が一番値段が高いことでした。
ヒンドゥー教が牛肉を食べない文化だから牛肉がすごく高いと思っていたのですが、そうでもないようですね。
豚肉は Main Dish で購入しています。
以前は Fresh and frozen で肉はまとめて買っていたのですが、両店で豚肉の値段があまり変わらないのと、Main Dish の方が小分けになっていて使いやすいので鞍替えしました。
種類はたくさんあります。よく購入するのは豚バラや豚ロース(しゃぶしゃぶ用)、肩ロース、ミンチなど。
トンカツ用も使いやすいです。トンカツでもいいし切って焼いてガツンと味つけても美味しいです。
南インドのノンベジは鶏肉をよく食べる
鶏肉と牛肉は Main Dish では取り扱いがないので、Fresh and frozen で購入することが多いです。
ということは、やはりノンベジでもインド人は牛肉は禁忌というパターンが多いのですね。
おそらく Licious でも同様かなと思います。
そんな感じでインドのノンベジタリアンは主に鶏肉を食べるので、チェンナイでも色々な所で買えますし新鮮なものが手に入りやすいです。
先程の超ローカルではちょっと心配、、という方は、例えばfipolaという肉屋さんはチェンナイにいくつか店舗がある人気店で、処理されたチキンが丸ごと売られています。
Fresh and Frozen の解体している方の店舗に行けば、捌きたての新鮮な鶏肉が買えます。
Licious も少し割高ですが、新鮮です。
いつも鶏もも肉の骨なし、3パック買います。
だいたい1パックに 400gくらい入っていて、量り売りです。560ルピー/ kg
インドでは一番安く手に入る肉です。
Fresh and Frozenでは、鶏モモ肉は、まとまった1パックで、
鶏ムネ肉は、間に仕切りが入って2つにわけられた状態で売られています。(区別するためだと店員さんが言ってました)
鶏もも肉。
火を通すとややパサつくので、小麦粉や片栗粉をまぶして少し揚げてから炒め物に混ぜると失敗がなくて美味しいです。
チェンナイでは牛肉は意外と安い。
お金をかければ美味しいものがレストランで食べれると思います。しかし日常的に調理する肉という範囲では、いまいちです。
牛肉は、濃い味の料理(牛丼とか中華炒めとか)のために、スライスされたビーフを1回2パックほど買います。
フォーに乗せるにはちょっと臭みが気になるので、タイ料理に使うならかたまり肉を買ってタイ風カレーにしたら合いそうです。
いわゆる「牛肉料理」は、チェンナイではまだレストランであまりレパートリーがない印象があります。なので、自分で作るしかないですね。
おそらく今は、外国人や、若い富裕層でかつノンベジで宗教的信条が軽い方用のレストランが増えている最中です。
今後はチェンナイでも、他の大きな都市のように美味しい牛肉料理が気軽に食べられるようになると思います。
ちなみに「牛ヒレ肉のステーキ」とかをミディアムレアで食べたいのなら、評判のよいレストランで食べることをおすすめします。
南インドはマトン料理も美味しい。
我が家はもともと母が羊肉が苦手なので、食卓に出てくることはなく、大人になっても自分で作ることもないのですが、一般的な日本人の家庭で、羊料理ってどのくらい出てくるものなんでしょうか?
ということで、マトンの購入歴はないので味の評価などはできていないのですが、Licious ではマトンも購入できます。
ちなみに、チェンナイではあまりラム肉はなくて、ほとんどがマトン。特にマトンビリヤニはどこで食べても絶品です。
おうちでマトンビリヤニを作るのも味の調節ができて楽しそうですね!
お値段まとめると、よく使う肉 100g あたり、以下のような値段のイメージです(1ルピー=1.60円換算)。
豚バラスライス | 136ルピー | 217円 |
豚ミンチ | 112ルピー | 179円 |
牛肉スライス | 82ルピー | 131円 |
鶏モモ骨なし (F&F) | 56ルピー | 90円 |
鶏モモ骨なし (Licious) | 75ルピー | 120円 |
ヤギ肉 | 153ルピー | 245円 |
参考:生きた鶏 | 20ルピー | 32円 |
参考:魚 basa | 112ルピー | 179円 |
インドで生活するにあたり、肉が手に入るか心配している方も多いと思いますが、とりあえずそんなに困ることはないです。
バンガロールに行くと美味しい牛肉をレアで食べまくることが可能です。しかし、生活に慣れるまでは、火をよく通した方がよいと思います。チェンナイのお店で購入した肉は、よく焼きでいただいています。
私はどこの国でもいろんなものを食べるので心配されますが、インドに来てから一度もお腹をこわしたことはないです。
日本人がよく買っているお店で購入し、肉の鮮度を確認して、ちゃんと火を通して食べている限り、衛生的にあまり問題はないと思います。(個人差はあります)