雄大な自然と、インド国内でも特殊な文化を持つラダック。
陸路でラダックに行った私の経験をもとに、車で行く際の注意点とその魅力をたっぷりの写真とともにお伝えします。
ラダックへ行く方法
マナリからラダックに行くバスは約24時間ノンストップで行くものと、途中テント泊で1泊2日かけて行くものがあります。私は後者を選択しました。
さらに、陸路でラダックに行けるのは、雪が溶けて道が開通している夏のシーズン(6~9月頃)のみです。私がラダックに行ったのは、ちょうど道が開通したばかりの夏が始まった頃でした。この時期が原因で後にちょっとしたトラブルが待ち構えていましたが……(それは後ほど)
マナリには現地の旅行会社がたくさんあるので、そこで手配しました。早朝に集合し、ミニバス2台に分かれて出発します。乗客はあわせて10数人ほどで、インド人と外国人観光客が半々くらいでした。
出発時間は大幅に遅れましたが(インドあるある)、いよいよラダックに向けて出発です!
マナリからラダックまでの道のり
陸路でラダックに行く魅力は何と言っても途中で見える美しい景色!ここからは、途中の様子を写真でお伝えします。
マナリを出たばかりのときは、このように緑豊かな景色。高度が上がるにつれて、だんだん雰囲気が変わっていきます。
実はこのとき大渋滞に巻き込まれて、全然動けなくなってしまいました。陸路が開通して数日後だったため雪解けで道の状態が悪く、かなり先の方で雪崩か土砂崩れがあったという情報が……
果たして私たちは無事ラダックに到着できるのだろうか……このときは、とても不安でした。しかし、かなりゆっくりながらもなんとか進んでいきます。
インド人バイカーがたくさんいました。こんなに寒いなか、バイクで山越えなんてすごい……
ラダックまでの道のりは、遠く険しいもの。途中、このような休憩スポットがたくさんあります。ここでトイレに行ったり、軽食を食べたりして各自、思い思いの時を過ごします。
休憩スポットは、高度が上がるたびにだんだん簡素になっていきました。
テント泊の様子
さあ、1日目の目的地。テントのある場所に到着しました。
大きなテントがずらっと並び、中にはベッドとトイレまであります。2人用と4人用のテントがあったので、偶然居合わせた日本人4人で1つのテントに泊まりました。
「寒くて眠れないのでは」と心配でしたが、毛布もちゃんと分厚いものが用意されていたので、ぐっすり眠れましたよ。
宿泊用テントとは別に、食事をするテントもあります。夕食はここでいただきました。同じバスで移動してきたメンバーが集まります。
さて、2日目スタート!だんだんと雪景色から、乾燥した風景に変わっていきます。
途中、「世界で2番目に標高が高い自動車道」と言われる海抜5,328メートルの「タグラン・ラ(Taglang la)」を超えます。
2日目も渋滞が続き、なかなか思うように進まず。「夕方にはラダックの街レーに到着する」と言われていましたが、結局レーに着いたのは深夜1時でした……!
陸路でラダックへ行くメリット・デメリット
よかったとは言え、やはり陸路で行くのはメリットとデメリット両方あります。
メリット①陸路でしか見られない絶景が楽しめる
飛行機からでも雄大な山々の景色は楽しめますが、やはり陸路で見る風景は別物。最初は緑豊かな景色から始まりだんだん雪一面に変わっていき、最後は植物もあまり育たない乾燥した風景に。その景色の移ろいも、車中からゆったりと楽しめます。
丸2日間の旅でしたが、私は全く飽きずに変わりゆく美しい景色を楽しめました。もし時間があれば、ぜひ陸路でラダックに行ってほしいなと思います。
メリット②ゆっくり上るので、高地順応しやすい
ラダックの街レーは標高約3,650m。富士山と同じくらいの高度です。
メリット③同乗者との交流が楽しめる
バスの同乗者とは2日間ずっと一緒です。舗装されていない山道を行くので、陸路の道のりはなかなかハード。そんな時間を共にすると、途中で何か仲間意識のようなものが芽生えてきます。
デメリット①高山病×車酔いが大変
とは言え、過酷な陸路旅にはもちろん大変な面もあります。
私は運よくどちらも大丈夫だったので単純に景色を楽しめましたが、車酔いしやすい人には大変かもしれません。
デメリット②ドライバーの運転が荒い
しかし、ラダックまでの道のりは、片側が崖になっている箇所も多くあります。もちろんガードレールはありません。ドライバーはそんな道をガンガン飛ばし、細い道にもかかわらず前の車を追い越すことすらあります。これには、かなりひやひやしました。
デメリット③時間通りには到着しない
過酷な山道を行くので、こればかりはしょうがないです。私の場合は陸路が開通してすぐに行ったからなのか、途中は雪解けで川のようになっている道もありました。
陸路で行く場合は、時間にはかなり余裕を持っておいた方がいいでしょう。
途中でいろいろなトラブルもありましたが、私は陸路でラダックに行ってよかったと心から思います。写真だけでは伝えきれませんが、あんなに雄大な景色をたっぷり2日も味わうことができて、なんて贅沢な旅だったんだろうと感じます。
ラダック内の紹介はTATSUYAさんがたっぷり書いてくれていますので、こちらを参考にしてくださいね。