今回は、インドでマッチングアプリを活用し素敵なインド人男性と出会い結婚した炭水化物子さんに、インドでのマッチングアプリ使用経験と出会いについてインタビューをしました。
今回のインタビューワー
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なぜインドでマッチングアプリを始めようと思ったか
当時、私は某大都市から別の州へ引っ越してきたばかりで、少なくとも数年はいるだろうと思っていました。
そこで彼氏を作りたいと思ったのですが、狭い日本人コミュニティの中で恋愛をすると仕事などを考えて、自分には色々と大変かもしれないと思ったので、インド人を含む外国人の彼氏を作りたいと思いました。そのため、当時は結婚まで意識していませんでした。 そんな折、日本人の女子会で「彼氏が欲しいけどインドでは出会いがない」という話をしたところ、友人に「Tinderというマッチングアプリでインド人と出会って結婚した外国人が2組いるから、Tinderを試してみなよ」と言われました。 1組はスペイン人男性とインド人女性のカップル、もう1組はインド人男性と韓国人女性のカップルだったそうです。 |
外国人の集まりも探しましたが、探していたような集まりは見つけられませんでした。外国人交流会もあるようですが、若いインド人ばかりが集まっているという噂を聞きました。
マッチングアプリを始めたのは4年前ですが、今振り返ってみてもマッチングアプリが最も効率が良いと思います。 なお、インドでTinderをやっている外国人は少ないようで、外国人男性とはマッチしませんでした。 |
炭水化物子さんがインドで利用したマッチングアプリ
Tinderは、異性の顔写真がどんどん表示され、気に入れば「Like」、気に入らなければ「×」を押し、お互いにLikeを押し合った人同士がマッチして、メッセージのやり取りをできるようになる仕組みです。
写真が大きく表示され、あまり詳しいプロフィールや文章は表示されません。 私がLikeをした男性の中で、Likeを返してくれた人は半数くらいでした。 私は40人ほどの男性にLikeをして、20人ほどとマッチし、会ったのは3人でした。 しかし自分が「付き合いたい」と思える男性に出会えず、疲れたためマッチングアプリは半年ほどお休みしました。 |
2019年4月頃のある日「ブログのネタ作りも兼ねて、久しぶりにマッチングアプリを再開しようかな」と考えていたところ、知人のインド人女性からBumbleというマッチングアプリを薦められました。
BumbleもTinderと似ていますが、マッチしても女性からしかメッセージができないところがTinderとの違いです。 ダウンロードした日に今の旦那が表示され、一目惚れしてマッチしました。 TinderとBumble以外のマッチングアプリは利用しませんでした。 |
インドのマッチングアプリ事情
マッチングアプリをしているインド人は大勢いると思います。
インドの中では保守的と言われているチェンナイですら、TinderでもBumbleでもインド人男性は無数に表示されましたし、私の知人のインド人女性達でも使っている人は多いです。 都市部では、独身時代にマッチングアプリで自由な出会いを求める男女が多いようです。 チェンナイは保守的な地域なので、まだ利用者が少ないかも知れませんが、デリー・グルガオン、ムンバイ、バンガロールなどでは更に利用者が多いと思います。 とはいえ、マッチングアプリやっているからと言って、恋愛結婚できるというわけでもないようです。 彼女を実家に連れてきて親も付き合いを公認しているが、結婚は親が決めた相手とするため、結婚するタイミングでは別れなければいけない、というケースも聞いたことがあります。 あるタミル人の知人男性は「結婚するまでが自分の人生だ」と言っていました。 噂では、結婚してからも友達が欲しくてマッチングアプリを使っている知り合いもいるようです(個人的には、本当に友達作り目的なのかは少し怪しいところではあると思っています)。 |
私の仮説では、インドでは社会保障制度が信用できず、親族関係が社会保障制度を補完しているのではないかと考えています。
一族で財産を運営するので、自分たちの社会保障ネットワークに余所者を入れるわけにはいかないという理由だと思います。 |
私の感覚では、日本人男性は日本人女性よりも大変だと思います。
マッチングアプリを利用しているインド人女性の数はインド人男性に比べて圧倒的に少ないので、ヘテロセクシュアル(異性愛者)の日本人男性がマッチするのは女性よりも大変だと思います。 ただ昨今のインドは空前のK-POPブームで、韓国人男性・日本人男性へ馴染みを感じる方もいるため、マッチする確率は以前より上がっているかも知れません。 |
インドでマッチングアプリを利用する時の危険回避法
私がやり取りした印象では、Tinderを利用しているインド人男性の目的は
婚活:恋活:遊び= 0% : 20% : 80% だと思いました。 |
誠実な男性を見抜くことができれば大丈夫です。私はインドでTinderを利用して危険な思いをしたことは一度もありませんし、失礼なことを言われたこともありませんでした。
遊び目的の男性からもメッセージが来ることはあり、その際はとても丁寧な遊び文句のメッセージを頂きましたが、「友達を探しているので大丈夫です」と断ったら、”OK, Thank you”と礼儀正しい返事を頂きました。 逆上したりストーカー化したりするような人は、(あくまで私の経験ですが)1人もいませんでした。 Tinderをやっていた都市が、保守的で治安の良い場所だったからという背景もあったかもしれません。 |
あくまで私の体験は一例として参考にしていただければと思いますが、まずは何よりも写真の見極めを重要視していました。人相が悪そうな人にLikeしないのは日本と同じですが、身なりも重要です。
インドは日本よりも社会格差が大きいので、いくら優しそうな人でも、あまりにも生活のスタイルが違うと思わせる見た目の人は、私は避けることにしました。理由としては、英語ができない可能性も高く、また趣味や生活スタイルも大きく異なると、私にとっては会話が噛み合わない可能性が高いと考えました。 会話が噛み合わないと危険な目に遭う可能性も高いのでは?と思い、Likeしませんでした。 インドではあらゆる階層の人をTinderでお見受けしますが、インドへ来て数か月もすれば服装や身だしなみからその方の生活がなどがなんとなくパッと見でわかるようになりました。 インドへ来て間もない方は、インド社会にちょっと慣れてきてからマッチングアプリを始めるほうが無難かと思います。 |
私は「会社でインド人スタッフを採用するコツ」に類するものを感じました。
まず、テキストメッセージで英語が通じるかどうかを確認します。半分くらいは英語が通じません。 私は現地語を話せず、英語のできない男性とは会話をすることができないため、英語を話さない男性とはマッチを解除します。 そのあと、3行以上のテキスト文を書いて、質問に答えてくれるかどうかを確認します。中には、私の質問に全く答えず関係のないことを延々と話す人もいます。このような人と関わるのは危険だと考えたからです。 テキストで会話が噛み合ったら、電話をして会話が成立するかも確認します。 テキストでは丁寧にメッセージのやり取りができても、電話になると急に関係のない話を延々とし始める人も多いからです。 やり取りした結果、マッチした20人のうち会話が成立したのは3人ほどでした。 社会階層や英語力、コミュニケーション力で男性を判断するのは身の安全を確保するために必要なことですが、自分がインド社会の歯車になっているなと感じます。 |
たとえ相手がハイスペイケメンでも、冷静に考えることをを大切にしました。
マッチングアプリの場合はその人の周囲の意見がなかなか聞けないため、DV体質やストーカー体質の男性が潜んでいる可能性も否定できず、被害に遭ったら大変なことになります。 ハイスペイケメンに対して無意識に甘くなってしまうこともあるかもしれませんが、慎重さを欠かさないよう注意が必要です。(人のことは言えませんが…) |
週末の昼間にカフェで会います。
日本でも同じだと思いますが、いきなり夜に会おうとする男性には注意が必要です。 |
さて次回は、インドでの結婚や親族付き合いについて体験談をお伺いします。
ブログ:炭水化物子のありふれた世界
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