飲酒文化のイメージがあまりないインドですが、近年は都心部を中心に堂々とお酒を楽しめる場所が増えてきました。
ムンバイで中流以上の人は、ワインを好んで飲む人がとても多いです。ひと昔前までインドでワインというと「お金持ち」のステータスなイメージがありました。
しかし、ムンバイのあるマハラシュトラ州は、インドで最もワインの生産量の多い州でもあり、ワイン愛好家がとても多いです。
街中のショップに並ぶワインの種類も多く、ワインの種類や飲み方に詳しい人も多いです。
ムンバイから180㎞ナシク地方のワイナリー
生産量も圧倒的に多いSulaはインド全土に流通していて、海外に輸出されるインドワインも大半がSula。Sulaの発売開始は2000年。インドワインの歴史は古くありませんが、今ではインド全土に普及していてすごい成長スピードですね。
輸入時の関税の高いインドでの中でも特に酒税の高いムンバイでは、高い輸入ワインを買っても質が良くないハズレを引いてしまうことが多いです。
そのため、イタリアやフランスのワインより、地元のワインに誇りを持つ人も増えてきました。ご当地ワインの種類が増えることはとても良いことだと感じています。
ナシクはムンバイから約180km離れていて、同じマハラシュトラ州であっても車で5時間程かかります。
Yorkはとても小さなワインブランドで、マハラシュトラ州の外ではあまり見ることができません。ムンバイ近郊に来たらチェックして欲しいワインの1つです。
ワイナリー見学とテイスティングで新しい発見が沢山
Yorkのワイナリーでは、最初に見学ツアーをしてからテイスティングができます。
小学校に入ったくらいの年齢の子供から高齢者までいましたが、子供たちも積極的に英語で質問をしていました。
Yorkでは、主にシラーという黒ぶどうと、シュナン・ブランという白ブドウを使っています。それ以外にはカベルネソーヴィニヨン、メルロー、ソーヴィニヨンブラン、ジンファンデルなどの品種をナシク内のぶどう園から仕入れているそうです。
ナシクは4~5月の夏季には気温が47度くらいまで上がるので、収穫は2月ごろに行います。Yorkワイナリーの周辺にもぶどう園がありましたが、植えたばかりの若い木ばかりでした。これからの成長が楽しみです。
ワインを作る工程は今回初めて知りました。
ワインの作り方
最初にぶどうの果汁を絞ります。 何も足さなくても、ぶどうの糖分で自然に発行してアルコールになるそうです。 長く皮を入れていれば赤ワインに、短期間で皮を取り除いて果汁だけで発行を続けると、ロゼになります。 |
スパークリングワインの樽も見せて頂きました。
スパークリングワインの作り方
伝統的な方法では、1次発酵が終わった後に瓶に詰めて密閉した状態で発酵させることで、二酸化炭素が逃げずに炭酸を閉じ込めることができます。 しかし非常に手間がかかるため、Yorkでは密閉した大きな樽で2次発酵をしてから、瓶に詰める方法を行っています。 |
ナシク地方のインドワインの特徴は?
ナシクの各ワインメーカーは、様々なぶどうの品種を使ってワインを使っているので、最近はドライなものから甘いものまで好みに合わせて様々なワインを選べるようになりました。
ムンバイは常夏な気候です。そのため、シュナン・ブラン(白ぶどうの品種)などで作られた白ワインを、冷やして飲むのがとても美味しく感じます。
しかし、ムンバイの人たちは赤ワインが好きな人が多いです。濃厚なインド料理と一緒に飲むのには、負けないくらいスパイシーです。バターチキンなどと一緒にいかがでしょうか。
ワイナリーのテイスティングでは、数種類の赤ワイン、白ワイン、ロゼ、スパークリングワインを、それぞれのワインの正しいテイスティング方法と、チェックポイントのコツを聞きながら楽しめます。
ワインの味わい方の勉強にもなって楽しいです。
Yorkワイナリーへの行き方
ムンバイからは鉄道でナシクまで行くこともできますが、乗り換えなどが不便なため、車で移動するのが一般的です。
アプリでピックアップの場所と行き先を入れるだけで、数日前から予約ができます。
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ナシクには見学のできるワイナリーがいくつもあります。
ムンバイから離れているので、ワイナリー近郊の宿泊施設で1泊で楽しむ人が多いようです。これからますます成長が楽しみなインドワインおススメです!
York Winery & Tasting Room
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