最近は日本でもビリヤニや南インド料理が話題になりつつあるところを見ると、いわゆる今までインド料理として認知されてきたあのこってりとした「グレイビーのカレー」=「パンジャブ州を中心とした北インド料理」以外にも「インドには様々な料理がある!」という認識が日本の皆さんにも徐々に広がりつつあるのかもしれないと思っている今日この頃。
案外、インドに住んでいる日本人の方々でもグジャラートに住んでいない限りグジャラート料理を食べる機会は少ないかもしれません。
グジャラートタリーとミールスの違い
一般的にインドの食堂やレストランでタリーというと、日本で言う日替わり定食のように決まったメニューが提供され、グジャラート人以外には基本的に「安い食事」というように捉えられているようです。
しかし、ここグジャラートで「今日の昼はタリーへ行こうか!」とか「今週末はタリーにしよう!」なんていうと、食いしん坊のグジャラート人は、もう居ても立っても居られないくらい、そわそわしてしまう食事の意味に大変身してしまうのです。
南インドで良く耳にするミールスとは異なります。ミールスとは本来は英語のmealの複数形で『食事』を意味し、基本的にはバナナの葉っぱの上にお米を中心としたサブジやダルなどの食事(=meal)が提供されます。
基本的に南インドはお米が主食のエリアですが、そもそも西インドのグジャラートはドライステートと呼ばれるように乾燥した土地でお米の栽培が気候的に難しく、昔からお米は貴重品とされ、主食はアッター粉(全粒粉)を利用したフルカロティです。
さらに、グジャラートはインドの中でも際立って菜食主義(ベジタリアン)の多いエリアですから、タリ―というと100%ピュアベジ(卵もなし)です(イスラム教徒などノンべジの居住区を除く)。
また、ミールスは「食事」の意味ですからスナック類のような間食アイテムは提供されませんし、デザートや甘い飲み物なども基本的には提供されません。
基本的に『グジャラートタリー』は、大まかに以下のようなメニューで構成されます。
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グジャラートタリーを構成するメインアイテム
次にグジャラートタリーを構成するメインアイテムを、ほんの一部ですが、ご紹介したいと思います。
パン類 | Phulka Roti, Bajri no Rotlo, Makai no Rotlo, Bhakri, Poori Parotha, Thepla など |
ご飯 | Plain Basmati, Khichdi, Khatta-Mitta-Bhaat, Pulaoなど |
サブジ(野菜のカレー) | Batena nu Shaak(グレイビーのポテトカレー), Bateta sukhi bhaji (ドライのポテトカレー), Bharela bhinda (ドライのオクラカレーベイサン詰め), Bharela karela (ドライのゴーヤカレー), Bhinda nu shaak (ドライのオクラカレー), Chola nu shaak (黒豆のカレー), Dhana capsicum nu shaak,(ピーマンのカレー) Dudhi ganthia nu shaak (夕顔のカレー), Fansi nu shaak (ドライの緑豆カレー), Ganthia nu shaak, Guvar shaak (クラスター豆のカレー), Ringa no Olo(焼きナスのカレー), Sev tameta nu shaak(トマトカレーセブかけ, Tamate Bateta no shaak(トマトとポテトのカレー), Tindora no shaak(ティンドラのカレー), Undhiyuなど |
カディー(ヨーグルトベースのカレー) | Gujarati Khadi |
豆カレー(Daal) | Khatti-Mitthi Daal |
サイドディッシュ(Farsan) | Dabeli, Bhajiya, Chaat, Dhahi Vada, Dhokla, Handvo, Kachori, Khaman, Khandvi, Khichu, Muthia, Pani Puri, Chakri, Fafda, Ghanthia, Khakhra, Methia, Sev, Fulwadiなど |
スイーツ | Adadiya, Basundi, Jadariyu, Sutarrfeni, Kansar, Maisub, Halvasan, Malpua, Barfi, Ladu, Shiro, Jalebi, Shrikhand, Halwa, Gulab jambu, Amaras, Sweet Lassi, Kheerなど |
本格なグジャラートタリーが楽しめるお店Agashiye
最後に、このようなグジャラートタリーが楽しめるとっておきのお店、”Agashiye”をご紹介したいと思います。
グジャラートタリーが楽しめるAgashiye(グジャラート語でテラスの意味)は、House of MGと呼ばれる本来はマハラジャ一族であったMangaldas Girdhardasが住む宮殿でしたが、現在はヘリテージホテル、レストラン、その他雑貨店を備えた建物の屋上にあります。
建物を入って直ぐに屋上へ上がるエレベーターに案内される瞬間から、あふれる気品。
提供されるメニューも、他のグジャラートタリーとは一線を画すものとなっています。
Agashiyeでは曜日ごとのメニューを用意していますので、メニューの内容に応じて来店する日を選ぶのも楽しみの1つです。
レストランAgashiye詳細
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