ちょっと気になってたことがあります。
私が今住んでいる同じアパートの住人の玄関前に、
毎日違った幾何学的な模様のペイントがされていること。
ま、まさか召喚魔術師でも住んでるんじゃないだろうな
などとちょと大げさに魔法陣的なイメージを膨らませていたのですが、
これ、どうやら 「コーラム」 というヒンドゥー教の風習で、
家庭の繁栄や幸せ、
そして、不吉を避ける「魔除け」を祈って描かれる
ヒンドゥー教家の女性の日課なんだそうです。
花嫁修業のひとつでもあるこの「コーラム」は
その家系において代々描かれてきた吉祥模様として
母から娘へと受け継がれていくんだそうです。
昔は米の粉や、石灰石を使っていたようですが、
現在はチョークで描かれていることが多いとのこと。
で、この「コーラム」
実は私が今住んでいるアパートのエントランス前にも描かれています。
ちょうど踏んでしまいそうな場所に描かれているので、
いつも出かけるときにこの 「コーラム」 を避けて歩いていたんですけど、
どうやら、むしろ踏んだほうがいいということを知りました。
ヒンドゥー教では 「訪問客=神」 と考えるようで
訪問客の足跡によって 「コーラム」 が消されると良いことが起きる
という言い伝えがあるようです。
ちなみにアパートのエントランスに描かれている 「コーラム」
まさか管理人のじっちゃんが描いているんじゃなかろうな
と疑って聞いてみたら、やはり
「これは女性が描くものだからオレは描いてないぞ」と照れくさそうに言ってました。
どうやら同じアパートの住人が毎日描いてくれていたみたいです。
日本の盛り塩に似た風習を見つけることができて
なんだか嬉しくなりました。
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[…] 工場の床はカラフルなコーラム(詳しくはこちらの記事をご覧ください)が描かれていました。 […]
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